盤上では数々の名局を生み出している将棋の棋士たちでも、イラスト描きには悪戦苦闘だ。プロ将棋界唯一の団体戦「第4回ABEMAトーナメント」で結成されたチーム豊島の3人が、団結力を高めるためにオリジナルのはっぴ作りに挑戦。文字やイラストが入れられることになったが、将棋の詰み筋を見つけるようにはいかず、逆に「詰んでます…」と悩みっぱなし。意外な弱点(?)を露呈することになった。
チーム豊島は、豊島将之竜王(叡王、31)をリーダーに、佐々木大地五段(25)、大橋貴洸六段(28)で構成されている。3人とも通算勝率7割前後と、トップクラスの棋力の持ち主で、大会でも活躍が期待されるが、それの向けての“準備”では頭を抱えてしまった。チームの士気を上げるべく、オリジナルはっぴの作成を始めた3人だが、大きなはっぴ型の紙に自由に描いていいと言われても、まるでペンが進まない。佐々木五段は「詰んでますね…最初から」と、どこから手をつけていいかわからないといった様子。絵心のなさが明らかになると、大きな背中部分に字を書いてごまかそうとしたところを豊島竜王に「それ、ちょっとズルくないですか(笑)なんか絵、描かないと」と、逃げの一手を咎められた。
思わず苦笑いした佐々木五段は「中学の時、美術の成績『2』なんですよ。『1に近い2』って言われました」と、絵が苦手であることを自ら告白。すると横で聞いていた大橋六段も「自分も美術はよくなかった気がする」と続き、さらには豊島竜王まで「僕も『2』とか『3』ぐらい」と、将棋界の超頭脳3人ともに美術には苦労していたことが明らかになった。
なんとかイラストに挑戦し続けた佐々木五段だが、大橋六段がランニング好きであると聞き、走っている人を描こうと思ったもののスタッフから「これはなんですか?」と聞かれる始末。本人も「これはランニングです。非常口(のマーク)じゃないです」と自虐しながら、ついには「いやぁ、厳しい!なんでこの企画にしたんですか!」と鬱憤を爆発させ、周囲を笑わせていた。
なお、はっぴは店舗スタッフの手により、チーム名「スリースタービクトリーズ」の要素をバランスよく取り入れた出来栄えに。3人とも満足しながら袖を通し、団体戦への気持ちを高めていた。
◆第4回ABEMAトーナメント 第1、2回は個人戦、第3回からは3人1組の団体戦として開催。ドラフト会議で14人のリーダー棋士が2人ずつ指名。残り1チームは、指名漏れした棋士がトーナメントを実施、上位3人が15チーム目を結成した。対局は持ち時間5分、1手指すごとに5秒加算のフィッシャールールで行われる。チームの対戦は予選、本戦トーナメント通じて、5本先取の9本勝負。予選は3チームずつ5リーグに分かれて実施。上位2チーム、計10チームが本戦トーナメントに進む。優勝賞金は1000万円。
(ABEMA/将棋チャンネルより)
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