「“こけし”はちょっとトラウマ…」SKE48荒井優希、6・6サイバーファイトフェスで悪夢を払拭するデビュー2戦目へ
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 東京女子プロレスの5・4後楽園ホール大会で本格プロレスデビューをはたしたアイドルグループ「SKE48」の荒井優希が、6・6「サイバーファイト・フェスティバル2021」(さいたまスーパーアリーナ)で、デビュー2戦目を迎える。デビュー戦は気持ちが伝わる闘いぶりで、サイバーファイトの高木三四郎社長にも絶賛された荒井。初めて有観客で行われる2戦目は、どんな闘いを見せてくれるか。試合への意気込みを聞いた。(聞き手・堀江ガンツ)

【映像】“こけし”を被弾する荒井優希

――いよいよデビュー2戦目になりました。5・4後楽園でのデビュー戦前は、「なかなか練習時間が取れない」と言ってましたけど、今回はいかがですか?

荒井 今回は……練習時間いっぱい用意してもらいました(笑)。前回は練習を見てくれた山下(実優)さん以外、選手のみなさんともほぼ初対面だったし、楽屋の雰囲気も含めて、初めてのこと、知らないことが多すぎて、緊張で頭が爆発しちゃったんですよ。デビュー戦の1カ月くらい前にリング上から挨拶させていただいて、その日、初めて生で先輩方の試合を観させていただいたんですけど、そこから緊張が止まらなくて。

――「これをやらなきゃいけないのか」と。

荒井 そうなんです。「このレベル!?」みたいな。そこから毎日ずっと緊張でした。最近、アイドル活動では緊張することってないんですよ、もう慣れているので。でも、プロレスのデビュー前は、「こんなに緊張する!?」っていうくらいに緊張して。ホントにいっぱいいっぱいだったんですけど、一回経験したので、今回はデビュー戦に比べたらぜんぜん強気です(笑)。

――デビュー戦の前日、不安になって松井珠理奈さんに電話したらしいですね

荒井 そうですね。練習後の帰り道に、山下さんとかに励ましてもらって「大丈夫」と思ったんですけど。帰宅してひとりになったら、「やっぱり無理だ」みたいな気持ちになって、本当に号泣しちゃったんです。それで「もうジュリちゃんしかいない」と思って電話したら、すごい気持ちをわかってくれて、めちゃくちゃ安心しました。

その時、私の心に響いたひと言があって。「泣いてたら明日、目腫れちゃうよ」って言われた時、我に返って涙が引きましたね。顔だけはダメだと思って。涙で腫れない方法調べて、冷やしたりして(笑)。そういう現実的なことが、いちばん涙って止まるんだなって。朝イチで先輩と会うのに、目が腫れてたら泣いたってバレるじゃないですか。そんなの無理と思って。

――デビュー戦は映像、写真共にずっと残りますしね。

荒井 そうなんですよ。デビュー戦はいろんなところに載せていただいたので、目がパンパンじゃなくて良かったです。

――リングに上がった時の姿は、前日まで泣いていたとは思えないほど堂々として見えましたよ。

荒井 当日は大丈夫だったんですよ。試合前に、元気にリングも作っちゃって。「やりたい」って言って、やらせてもらったんです。たぶん、めちゃくちゃ足手まといだったんじゃないかと思いますけど、みんなで一緒に自分たちが上がるリングを作れたのが、すごくうれしかったです。

――興行って、みんなで作り上げるものですもんね。

荒井 SKE48では会場に着いたら、もうステージができていて、「今日のステージはこれです」みたいな感じだったので、自分たちで作るっていうのにびっくりしちゃって。後楽園ホールに着いた時は、リングも椅子も何もなかったんですよ。「えっ?」みたいな。でも、みんなで一緒に作って、「これが今日、私たちが上がるリングなんだ」って思えたので、すごく良かったです。

――それはいい経験をしましたね。実際、プロレスの試合をやってみていかがでしたか?

荒井 痛かったです。

――とくに何がいちばん痛かった?

荒井 正直に言って、こけし。

――こけし! 伊藤麻希選手にやられた、倒れ込んでのヘッドバットですね(笑)。

荒井 受けるまで「こけし」っていう名前も知らなくって。試合後、山下さんに「何が痛かった?」って聞かれて、「頭から落ちてくる技がすごく痛かったんです」って答えたら、「それ、こけしだよ」って言われて。「こけし!?」って(笑)。あれは、ちょっとトラウマですね。そもそも、こけしが来る想定の練習なんかしてないんですよ。だから今回も(6人タッグマッチで)伊藤選手と当たるんですけど、こけしだけは意地でも逃げたいですね。これで食らってたら、力尽きたと思ってください(笑)。

「“こけし”はちょっとトラウマ…」SKE48荒井優希、6・6サイバーファイトフェスで悪夢を払拭するデビュー2戦目へ
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――デビュー戦の満足度はどのくらいですか? 周囲の評判は上々で、高木三四郎社長も褒めてましたけど。

荒井 みんな絶対に褒めすぎなんです。私としては見てられない。SKE48に入ったばかりの頃、歌も踊りもあんまりうまくなかったけど、見てはいられたんですよ。でも、今回はホント見てられなくて恥ずかしいです。「アーカイブ壊れないかな」みたいな。東京女子プロレスでは同期もいないし、周りはみんな私より上じゃないですか。SKE48では、同期の中でも踊れる方だったから、こんなひどい状況が初めてで。

――“できる子”人生を歩んできたのに、今回は違う、と。

荒井 これまでは、めちゃくちゃできるわけじゃないんですけど、なんでもだいたい無難にできてたんですよ。でも、今回は何もできなくて。今後の改善のために試合映像も見返さなきゃと思ったんですけど、ホントに自分の姿が見たくなくて。目を細めながら見たんですよ。恐る恐る見たら全部ダサかったですね。ダメなのに顔だけ強気で笑っちゃいました。関係者の方にも「顔だけベテラン臭がした」って言われて(笑)。

――でも、技術は練習すれば向上しますけど、そういう表現力はなかなか身に付くものじゃないので、素晴らしいですよ。

荒井 頑張って技が顔に追いつくようにしたいですね。

――デビュー戦は無観客でしたから、今回はさいたまスーパーアリーナという大会場で初めて観客の前で試合をすることになりますが、その点についてはいかがですか?

荒井 私、会場の大きさでは緊張しないんですよ。さいたまスーパーアリーナは、コンサートで出演させていただいたこともあるので。そこはSKE48のおかげで人一倍強気でいけると思います。「ここは来たことあるから大丈夫!」って(笑)。

――舞台慣れしているというのは、大きなアドバンテージですね。

荒井 初めてさいたまスーパーアリーナに出たのは、デビューして2回目のコンサートだったんですよ。今回も2回目ということで、縁がありますね。強引ですけど(笑)。ちなみに、1回目はナゴヤドームだったんですけど。

――ナゴヤドームを経験してたら、「さいたまは小さいな」ぐらいなもんですね(笑)。初めて観客の前でプロレスをすることについてはどうですか?

荒井 SKE48のファンの方からは、「見に行くよ」とか「チケット買ったよ」って言っていただいてて、すごく楽しみなんですけど。当日は圧倒的にプロレスファンの方のほうが多いじゃないですか? 東京女子の大会でもないし、私のこと「なんかアイドル来たぞ」みたいに思われるんじゃないかなって。

――アウェイ感があるんじゃないか、と。

荒井 だからこそ、みんなの予想を超えなきゃいけないと思うので。私も試合を盛り上げる気持ちで、目立ちたいなと思います。先輩方がみんな本気でやっている中で、話題性だけで片手間にっていうのは許されないので。相乗効果でプロレスとアイドルを盛り上げられたら、いちばんいいと思ってます。

――荒井さんは、それができる立場にいますからね。

荒井 私の得意技のかかと落としを「Finally(ファイナリー)」と名付けたら、それきっかけでSKE48の『片想いFinally』を聴いたっていう人がいて、めちゃくちゃうれしかったんですよ。だから試合のたびにFinallyはなるべく出して、もっと多くの人に『片想いFinally』を聴いてもらえたらと思ってます。

――では、今後の目標を教えてください。

荒井 早く先輩方のレベルに近づいて、みんなと同じくらいの気持ちで、「東京女子、盛り上げます!」って胸を張って言えるような存在になりたいです。そしてSKE48が好きな人にも東京女子にハマってほしいし。東京女子が好きな方には、まずは『片想いFinally』を聴いてもらって、両方を盛り上げたいですね。

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サイバーファイトフェスティバル2021 特設ページ|CyberFight Festival 2021
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