8日、酒類の提供を続ける飲食店に対して「金融機関への働きかけを要請する」と発言した西村康稔経済再生担当大臣。一夜明けた9日午前10時前、西村大臣の発言に菅総理は「私は西村大臣がどのような発言されたか承知していない。西村大臣はそうした趣旨の発言は絶対にしないと私は思っている」とコメント。
【映像】「要請に応じない飲食店とは取引停止を」国税庁が業者に通達(実際の文書)※11分ごろ~
その後、西村大臣は前日の発言を釈明。会見で「金融機関は多くの事業者と接点があり、日頃からコミュニケーションをとる一環として、感染防止を働きかけてもらいたいという趣旨だった。融資を制限するということではなく、優越的地位の濫用には当たらない」と述べた。また同日午後4時半過ぎに加藤官房長官も総理官邸で「個別の金融機関への働きかけは行わない」と述べるなど、異例の事態が続いている。
4度目の緊急事態宣言を受け、金融機関や飲食店などに大きな波紋を広げた西村大臣の発言。ニュース番組『ABEMA Prime』に出演したネット掲示板『2ちゃんねる』創設者のひろゆき氏は「官邸で誰も(西村大臣の発言を)止めないって、旧日本軍感が出ていると思った」と話す。その上で「普通に考えたら『筋が悪い』とわかるはずだ。事前に総理にも確認を取ると思うが、総理が知らなかったのは本当にありうるのか?」と国民民主党の玉木雄一郎代表に質問した。
玉木氏は「普通はそんなことはない」と答え、「今回まん延防止重点措置から緊急事態宣言に移ったが、ほとんど内容は変わっていない。唯一追加された内容が『酒類の提供をやめてくれ』だ。つまり、禁酒令が今回の緊急事態宣言の肝になっている。それをどうやって実現するか。当然総理には説明しているはずだし、耳に入っていたとは思う」と見解を語った。
“酒類禁止”のために銀行の営業行為を制限する――。西村大臣の発言に、ひろゆき氏は「銀行行政に関することで、コロナ対策や経済担当大臣がやることではない。それぐらいわかるはずだ。普通、総理に確認すると思うが、確認すらしていないのであれば、むしろ総理を蔑(ないがし)ろにしているのでは」と指摘。ひろゆき氏の疑問に玉木氏は「蔑ろにはしていないとは思うが、最近、政権内で総理と大臣のコミュニケーションが悪くなっているように感じる」と実情を明かした。
(ABEMA/『ABEMA Prime』より)
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