俳優・斎藤 工が演じるとき、意識していることがある。「台本に書いてある役割以上のものを提供したい」。彼の演じる人間はどの人間も独特な個性を放っているが、それは彼が挑戦し続ける俳優だからなのであろう。
8月20日(金)より公開される映画『孤狼の血 LEVEL2』でももちろんそうだ。斎藤が演じるのは尾谷組の若頭・橘雄馬。前作『孤狼の血』(2018)で服役することとなった一之瀬守孝(江口洋介)に代わって組長代行の天木と共に尾谷組を引き継ぎ、組を嵌めたマル暴刑事・日岡秀一(松坂桃李)に怒りを持ち続けているという人物だ。ハードボイルドさが前面に出てきそうな役柄でありながら、そこにはなぜかクスッとさせられてしまうユニークさもある。斎藤工が生み出すキャラクターの面白みとは。彼の芝居観、そして『孤狼の血』シリーズ、日本のエンタメ界に対する熱い想いを語ってもらった。