プロ将棋界唯一の団体戦「お～いお茶presents第4回ABEMAトーナメント」の本戦トーナメント2回戦第2試合、チーム木村とチーム稲葉の対戦が8月14日に生放送され、第6局でチーム木村の佐々木勇気七段（27）が、チーム稲葉のリーダー・稲葉陽八段（33）に111手で勝利した。佐々木七段はこの試合で3局全勝。チームもスコア5-1で勝利を決め、準決勝に進出した。
【中継】お～いお茶presents第4回ABEMAトーナメント チーム木村VSチーム稲葉
勢いに乗った「フィッシャー王子」が、名人挑戦の経験もある実力者からまたも逆転勝ちをもぎ取った。先手番から角換わりで進んだ一局か中盤まで形勢も一進一退。ただ終盤に向かうにつれて、後がなかった稲葉八段の攻めに押し込まれ、本人も「かなり追い込まれて苦しかった」と、悩ましい時間が続いた。ただ、ここで粘れるのがこの日の佐々木七段。少ない持ち時間の中で、自玉をするすると上部に脱出させることに成功。2枚の飛車で瞬時に稲葉玉を仕留めることに成功した。解説していた藤森哲也五段（34）も「ぎりぎりの間合いを保って一気の戦いでした」と接戦だったと説明した。
チーム木村は佐々木七段が3連勝、池永天志五段（28）が1勝1敗と活躍。リーダー木村一基九段（48）も要所に登場し1勝を挙げるなど、盤石の戦いぶり。チームワークも抜群で、戦い方も充実。準決勝では昨年優勝のチーム永瀬という強敵と戦うが、この戦いぶりであれば、初優勝の可能性もさらに大きく見えてくる。
◆第4回ABEMAトーナメント 第1、2回は個人戦、第3回からは3人1組の団体戦として開催。ドラフト会議で14人のリーダー棋士が2人ずつ指名。残り1チームは、指名漏れした棋士がトーナメントを実施、上位3人が15チーム目を結成した。対局は持ち時間5分、1手指すごとに5秒加算のフィッシャールールで行われる。チームの対戦は予選、本戦トーナメント通じて、5本先取の9本勝負。予選は3チームずつ5リーグに分かれて実施。上位2チーム、計10チームが本戦トーナメントに進む。優勝賞金は1000万円。
（ABEMA／将棋チャンネルより）
