「人が乗っていましたね。最初は何かわからなかったんですけど…事件か何かあったのかなとは思いました。大の字になってしがみついてるようになっていました」
前方から向かってくる白い車が赤信号の交差点に猛スピードで進入したかと思いきや、ボンネットの上に人が乗っているという異常事態に、撮影者の男性もただただ困惑する衝撃映像が波紋を呼んでいる。映像をよく見ると、確かに男性がボンネットにしがみついており、交差点に進入した車は猛スピードで急カーブ。一歩間違えれば大事故につながる信じがたい光景だ。ただ、このボンネットの男性がその後どうなったかは分かっていない。
この驚きの出来事の状況について、ABEMA『ABEMA的ニュースショー』にリモート出演した交通事故防止コンサルタントの上西一美氏は次のように推察する。
「一つは単純にトラブル。もう一つはYouTubeをやっている人間がバズらせたいための動画を撮影していたのでは」
さらに上西氏は、事故防止の専門家の観点からボンネットに乗る行為について、乗る人にも運転手にとっても危険な状態であることを指摘。「視界が遮られた状態で走っていたことによって歩行者をひいてしまうなど、正常な運転もできない状態で運転するので非常に危険」と警鐘を鳴らした。
また、このような行為は道路交通法違反にもあたる。そのことについても上西氏は「定められた座席以外のところに人が乗った場合、例えば屋根に乗る、トランクに乗るといったことはすべて違反になる」と説明した。
一方、カースタントの専門家である高橋レーシングの高橋勝大代表の見解は少し異なり「仲間内の悪ふざけ」というものだ。その理由について「走っていて危機感がない。事件事故だと運転してても危機感を感じる」と話した高橋氏は、悪ふざけと指摘するポイントについて「人間が乗っている重心がフロントのタイヤのちょうど上くらいになっている。あそこだと意外に安定する場所であるし、ハンドル操作も(落とさないように)そんなに急激に切っていない。スピードも出ていない」などと続けると、高橋氏のプロとしての眼力に対して「そこまで見抜くか」「説得力ある」など感嘆の声が寄せられた。
ちなみにプロとして演じるなら…と問いかけられた高橋氏は「もっと(スピード)出しますよ。あのコーナーだったらテールスライドで後ろを滑らせてドリフト気味に思い切り回ったりだとか…」と笑顔で語ると「素人があのまま右コーナーを左側に落っこちてテールで、後ろのタイヤでひかれたりだとか、ああいうのはドラマや映画の中だけ。一般道ではやって欲しくないですね」とも述べ、あくまでもこのような暴走行為に対して否定的な見解を示した。
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