『週刊文春』(文藝春秋)と『週刊新潮』(週刊新潮)が今週、電車内の中吊り広告を終了すると相次いで発表した。現在、いずれも東京都内を走る地下鉄の車内などに掲出をしているが、『週刊文春』は来週の発売号をもって、『週刊新潮』は来月末の発売号もって終了させるという。
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理由について『週刊文春』は、中吊り広告の締め切りが誌面よりも1日早いため、スクープが飛び込んできても掲載できない場合があること、広告に掲載した記事を誌面から外しづらいことなどが制約になっていたと説明。また、好調の「電子版」に宣伝費を投入したい狙いもあるという。
『週刊文春デジタル』に課金しているという陳暁夏代氏は「オリンピックの話題など、メディアが報じるニュースの一次ソースが取材力の強い文春の記事になっていることが多くなってきている」とコメント。
慶應義塾大学特別招聘教授の夏野剛氏は「文春はデジタルにすごく力を入れていて、本誌の発売前に広告ではなくスクープ記事を流すことによって注目を集めて本誌の売上を高める、あるいは“続きは電子版で”と有料のサービスに展開させる流れにしている。時代の最先端に行っているのではないか」と話す。
「情報の裏を取るなど、ちゃんと取材をするにはコストがかかる。昔は新聞やテレビがそこに一番お金かけていたので、週刊誌はわりと際どいニュースを流すこともあった。しかし、今はウェブのニュースの方がもっと激しく、際どい。取材もせず、印象論だけで書いたような記事がSNSで流れてくる。その点、週刊誌の価値が上がっているかもしれない」。
元フィギュアスケート選手の安藤美姫氏は「私は10代のころから“お友だち”のような関係だった。(自分の顔写真が)よく掲載されていたと思うし、今日も電車に乗ってこのスタジオに来たので、ちょっとさみしい思いはあるかもしれない(笑い)。最近は自分のことは載っていないが、雑誌に載ることで自分のことを知っていただくメリットもデメリットもあると思う」と冗談交じりにコメントしていた。(ABEMA/『ABEMA Prime』より)
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