過去最多を更新し続ける、全国の重症患者数。そんな中、田村厚労大臣と小池都知事が会談を行い、改正感染症法に基づき、都内の医療機関にコロナ患者を優先して受け入れるよう要請することを明らかにした。国としての病床確保の要請は初めてのことで、理由なく要請に従わない場合は医療機関名を公表できるなど、厳しい措置も可能となっている。
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去年3月に大規模な院内クラスターが発生して以来、より一層の注意を払って治療を続けてきた永寿総合病院のがん診療支援・緩和ケアセンター長の廣橋猛医師は「みんなすでに結構頑張っているし、バーンアウトに近い医療従事者も多いという報告もある中、“罰則”のような言われ方をするのは少しショックというか、厳しい言われようだと思う。また、コロナを診ていない病院はここだ、ということが分かることで、発熱していない患者さんが集中するのではないかと指摘している医療者もいるようだ」と話す。
「確かに以前は中等症の中でも軽めの方が入院しているケースも多かったと思うが、現状は本当にベッドがない。いろんな会議で話を聞く限り、少なくとも都心の病院に関しては本当に治療の必要な重症の方で埋め尽くされていると感じている。また、治療を終えた方で、本当はもう少し経過を見ないといけない方についても、国の方が期間の縛りを短縮し、早めに退院願うということになっている。場合によっては、コロナを診る病院ではないところでリハビリを続けてほしいと言って早く退院させるみたいな動きも出ているようだ。
もちろん、1床でも増やそう、これまでは全くコロナの患者を診ていなかった病院でも数床でも受け入れよう、と、どの医療期間も基本的には頑張っていると思う。ただ、数が莫大なので追いつくためには足りないというのが現状。そこで酸素ステーションとか入院待機ステーションいった工夫が必要になっているのだろうと思う。一方で、病院はガンや心臓病、脳卒中、など、診なくてはいけない病気も他にいっぱいある。医療機関は基本的には埋まっているものなので、他の病気の治療をしている先生からしてみれば、“コロナ優先と思われるのはなんだかな”というところもあると思う。我々の病院もそうだったが、慣れないところで急にコロナを診るとなると院内感染の心配もある。そういったところへの対策も必要だと感じている」。
その上で廣橋医師は「国はコロナの診療報酬を高くしようと頑張ってはいるが、実際にはコロナの患者さんを多く見ることで、それ以外の病気のベッド数が(転用により)減るので診療への影響が大きくなってくる。ほとんどの病院が赤字で苦労する中、経営を続けられるためにはもっと、という気持ちはある。また、最前線で苦労している看護師さんが疲れ果てて辞めていってしまう状況が続いている。介護の方も含め、様々な医療従事者に何とか続けてもらうためのサポート、個別の支援は国に考えて欲しい」と訴えた。(ABEMA/『ABEMA Prime』より)
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