左フック一閃、衝撃“前のめり”KOに「一発でひっくり返した」「これは飛んでる…」驚嘆の声
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 ムエタイの独特の間合いからパンチを当てる技巧派の攻撃を強引にこじ開けるようにフルスイングの左フックを一閃。その破壊力に、対戦相手は前のめりに崩れ落ちた。

【映像】衝撃の“前のめり”KO

 8月21日に後楽園ホールで開催された「Krush.128」、斎藤祐斗(JK TRIBE)と遠藤信玄(Capture the flag)の対戦は2ラウンド、斎藤が豪快な左フックでKO勝ち。やや劣勢からフルスイング一発で沈めた豪腕ぶりに、視聴者からは「アレを貰ったらもうダメだ…」とため息まじりの声が漏れた。

 過去に32戦を戦いWPMFやJ-NETWORKのタイトルを獲得した遠藤が35歳にして復帰、2015年7月のK-1以来じつに6年ぶりの参戦を果たした。対する斎藤は破壊力ある打撃で6戦の勝利中5つのKOを積み重ねてきた。ムエタイベースの遠藤と空手出身の斎藤と異なるスタイル同士の対戦となる。

 1ラウンド序盤、斎藤はローと大きなスウィングのフックから入ると、遠藤もミドルキックやジャブを当て感覚を確かめるような立ち上がり。クリンチから離れ際の荒々しさも復帰戦への気合が伝わる。

 距離を取りながらローを放つ遠藤に対して、斎藤は得意の強打。一気に距離を縮めて勢いのある左フック。これを冷静に避けた遠藤はリーチを活かした右、左アッパーとコンビネーションで対抗、斎藤は至近距離で再び大振りの左右フックを放つ。

 ラウンド中盤には斎藤がフックを当てぐらつかせるが、今度は遠藤がカウンターで左を当て、さらに飛び膝など、“あわや”というシーンを作る。斎藤の愚直すぎるファイトスタイルにファンからは「大振りだな」「ガス欠しそう」「斎藤を振りすぎだな」といった声も…。コンパクトにパンチを当てる遠藤の技巧と強気にパンチ振るう斎藤と対象的な構図がより明確になりラウンドを終える。

 2ラウンド、遠藤はガードを固めながらローキックとパンチやミドルキック、ヒザと散らしムエタイ・スタイルの戦い方で試合を作りはじめる。なかなか自分の距離で戦えない斎藤だが、パンチを貰いながらも前傾姿勢でプレッシャーをかけ続けた。するとラウンド中盤。遠藤のコンパクトかつ的確な打撃に手を焼いていた斎藤だが、こじ開けるようにプレッシャーをかけボディ打ちから、右フック、さらにフルスイングの左フックを叩き込むと遠藤が一瞬フリーズ。そのままガクガクと崩れ落ち前のめりに倒れダウン。立ち上がろうと必死に上体を起こすもダメージからマットに力なく両手を付き、10カウントを聞いた。

 会心の一撃に斎藤は空手家らしく残心のポーズを切りながら勝ち名乗りのゴング。一瞬の出来事に遠藤優勢の声が圧倒的だった視聴者からも「これは飛んでるわ」「一発でひっくり返したな」と唖然。スローリプレイで被弾しグラグラと脳が揺れるシーンに再び「アレを貰ったらもうダメだわ…」「あの左は見えてなかったな」と声があがった。

 マイクを取った斎藤は「ちょっと危なかったですけどなんとか勝てました」とホッとした様子、一方敗れたものの、6年ぶりのブランクを感じさせない戦いを見せた遠藤にも観客は惜しみない拍手を送った。

【映像】衝撃の“前のめり”KO
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