プロ将棋界唯一の団体戦「お~いお茶presents第4回ABEMAトーナメント」の本戦トーナメント2回戦第4試合、チーム藤井とチーム広瀬の対戦が8月28日に生放送され、第6局で、チーム藤井・高見泰地七段(28)がチーム広瀬・丸山忠久九段(50)に75手で勝利、チームのスコアを5-1とし準決勝進出を決めた。藤井聡太王位・棋聖(19)、伊藤匠四段(18)という10代棋士にとっては兄貴分となる高見七段は、この試合で2勝1敗と奮闘。タイトル経験者が戦うごとに切れ味を増してきた。
【中継】お~いお茶presents第4回ABEMAトーナメント チーム藤井VSチーム広瀬
チーム名「最年少+1」。その「+1」が、試合を重ねるごとに+2にも+3にもなってきた。叡王をタイトル経験もある棋力の高さ、周囲の雰囲気を和ませるキャラクターと、将棋界でも貴重な存在だが、この試合では盤上でしっかり期待通りの結果を出した。個人1勝1敗で迎えた第6局。名人経験もある丸山九段の伝家の宝刀、一手損角換わりを堂々と受けると、中盤までやや押され気味で進んだものの、攻めの手番が回ってきたところでペースアップ。さらに踏み込んできた丸山九段の攻めを「妖術」とも呼ばれる指し回しでうまく受け止め、さらにポイントを積み重ねた。
藤井王位・棋聖が1勝、伊藤四段が2勝と、年下2人が無敗だっただけに、当然のように刺激を受ける高見七段。試合前日にしっかりと練習を積み、コンディションも整えてきたが、これも見事に結果につながることに。ファンからも「お兄ちゃんでかした」「聡太先生の目に狂いはなかった」といった声が集まる中、優勝を目指すチームにとって、この兄貴の存在感はさらに大きくなっていく。
◆第4回ABEMAトーナメント 第1、2回は個人戦、第3回からは3人1組の団体戦として開催。ドラフト会議で14人のリーダー棋士が2人ずつ指名。残り1チームは、指名漏れした棋士がトーナメントを実施、上位3人が15チーム目を結成した。対局は持ち時間5分、1手指すごとに5秒加算のフィッシャールールで行われる。チームの対戦は予選、本戦トーナメント通じて、5本先取の9本勝負。予選は3チームずつ5リーグに分かれて実施。上位2チーム、計10チームが本戦トーナメントに進む。優勝賞金は1000万円。
(ABEMA/将棋チャンネルより)