2010 FIFAワールドカップ 南アフリカ大会の優勝国、試合日程・結果、グループ組み合わせ、対戦カード、サッカー日本代表の成績について紹介します。

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目次

  • ワールドカップ2010 大会概要
  • ワールドカップ2010 大会日程・結果
  • ワールドカップ2010での日本の結果・順位は?
  • まとめ

ワールドカップ2010 大会概要

大会正式名

 2010 FIFAワールドカップ 南アフリカです。

開催国

 南アフリカで開催されました。アフリカでは初の開催となります。

 試合はポロクワネ、ネルスプロイト、ルステンブルク、プレトリア、ヨハネスブルグ、ブルームフォンテーン、ダーバン、ケープタウン、ポートエリザベスの9都市10会場で行われ、うち6会場が標高1000メートル以上の高地での開催となりました。

開催期間

 2010年6月11日から7月11日まで行われました。

概要

 開催国の南アフリカをはじめ、各大陸予選を勝ち抜いた32か国が参加。ブラジル、イタリア、ドイツ、フランス、イングランド、アルゼンチン、ウルグアイと優勝経験国が揃って出場した一方、初出場はスロバキアのみ。北朝鮮が11大会ぶりに二度目の出場を果たしています。

 前回優勝国のイタリアと準優勝のフランスがともに1勝も挙げられずにグループリーグで敗退し、開催国の南アフリカもグループリーグで姿を消すなど、波乱含みの大会となりました。

 またこの大会では誤審が目立ち、決勝トーナメント1回戦のドイツvsイングランドでは、ゴールラインを越えたイングランドのフランク・ランパード選手の得点が認められないという判定もありました。これをきっかけに、ワールドカップ2014から映像で得点を判断するゴールラインテクノロジーが導入されることになりました。

 ワールドカップ2010で優勝したのはスペインです。初優勝を飾り、史上8か国目の優勝国となりました。準優勝はオランダで、3位には2大会連続でドイツが入っています。

 ゴールデンボール(大会MVP)はベスト4進出の立役者となったウルグアイのディエゴ・フォルラン選手。シルバーボールはオランダのヴェスレイ・スナイデル選手、ブロンズボールはスペインのダビド・ビジャ選手が受賞しています。

 得点ランクのトップにはドイツのトーマス・ミュラー選手、スペインのビジャ選手、オランダのスナイデル選手、ウルグアイのフォルラン選手がいずれも5得点で並びましたが、ゴールデンブーツ(得点王)はアシストの数が考慮され、ミュラー選手が受賞しました。

 また最優秀GKにあたるゴールデングローブは、大会を通じてわずか2失点に抑えたスペインのイケル・カシージャス選手が受賞。最優秀若手選手賞には、得点王にもなった20歳のミュラー選手が輝いています。

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ワールドカップ2010 大会日程・結果

順位 国名
1位 スペイン(1回目)
2位 オランダ
3位 ドイツ
4位 ウルグアイ

優勝国はスペイン

 2008年のEUROを制したスペイン代表は、このワールドカップ2010でも優勝候補に挙げられていました。ビセンテ・デル・ボスケ監督が率いるチームは、ヨーロッパのクラブシーンを牽引するレアル・マドリードとバルセロナの選手が中心となり、「ティキ・タカ」と呼ばれるパスサッカーで、相手を圧倒しました。

 グループリーグでは初戦でスイスに敗れる苦しいスタートとなりましたが、ホンジュラスとの第2戦ではビジャ選手が2ゴールを奪う活躍を見せて2-0と快勝。第3戦ではビジャ選手とアンドレス・イニエスタ選手のゴールで2-1とチリに競り勝ち、2勝1敗で1位通過を決めました。

 決勝トーナメント1回戦ではポルトガルと対戦。ビジャ選手のゴールで1-0と勝利すると、準々決勝でもビジャ選手が決勝ゴールをマークし、日本を下したパラグアイを1-0で撃破。さらにドイツとの準決勝では守備の要であるカルレス・プジョル選手がセットプレーから決勝弾を叩き込み、3試合連続で接戦をものにし、ワールドカップでは初めてファイナルの舞台へと勝ち上がりました。

 そして迎えた決勝の相手はオランダでした。試合は両者譲らずスコアレスのまま進行。90分を終えても決着はつかず、延長戦に突入します。延長戦でもなかなかゴールが生まれない緊迫した展開となりましたが、延長後半の116分、イニエスタ選手が値千金の決勝ゴールをマーク。1-0でオランダを下し、初の世界王者に輝きました。

 攻撃が売りのチームでしたが、決勝トーナメントではすべて1-0の完封勝利と、カシージャス選手を中心とした堅い守備と勝負強さが光りました。

準優勝国はオランダ

 ワールドカップ2010で準優勝となったのはオランダです。ウェズレイ・スナイデル選手やロビン・ファン・ペルシ選手、アリエン・ロッベン選手らワールドクラスの攻撃陣を備えるチームは、デンマーク、日本、カメルーンと同組となったグループリーグを3戦全勝で突破します。

 初戦のデンマーク戦ではディルク・カイト選手のゴールなどで2-0と快勝を収めると、日本との第2戦ではスナイデル選手のゴールで1-0と勝利。カメルーン戦ではファン・ペルシ選手とクラース・ヤン・フンテラール選手がゴールを決め、2-1と競り勝ちました。

 決勝トーナメント1回戦ではロッベン選手とスナイデル選手のゴールで2-1とスロバキアに勝利。ブラジルと対戦した準々決勝では開始早々に先制点を許しましたが、後半にスナイデル選手が2点を奪取し、2-1と逆転勝利を収めました。

 勢いに乗るオランダは、準決勝でも攻撃サッカーを展開。スナイデル選手の3試合連続ゴールなどで3-2とウルグアイとの撃ち合いを制し、決勝へと駒を進めました。

 しかし決勝ではチャンスを作りながらも決め手を欠き、スコアレスで迎えた延長戦では退場者を出し苦しい状況に追い込まれます。そして終了間際にイニエスタ選手にゴールを許し、0-1と敗戦。1974年、1978年と2大会連続で決勝に進出した経験のあるオランダにとって、これが三度目のファイナルの舞台でした。過去2回はともに決勝で敗れていましたが、今大会でも決勝で涙を呑み、「三度目の正直」とはなりませんでした。

3位はドイツ

 自国開催の前回大会では3位となり、EURO2008では準優勝に輝いたドイツは、このワールドカップ2010でも優勝候補の一角に挙げられていました。

 主軸を担うミヒャエル・バラック選手を怪我で欠きながらも、 ルーカス・ポドルスキ選手、メスト・エジル選手、トーマス・ミュラー選手ら若手が台頭し、チームに活力をもたらしました。

 グループリーグ初戦ではポドルスキ選手のゴールなどで4-0とオーストラリアに快勝。幸先の良いスタートを切ったかに思われましたが、続くセルビア戦では0-1で敗れ苦しい状況に追い込まれます。しかし第3戦ではエジル選手のゴールでガーナを下し、グループ首位で決勝トーナメントに駒を進めました。

 決勝トーナメントに入ると攻撃陣が躍動します。イングランドと対戦した1回戦ではミュラー選手の2ゴールなどで4-1と快勝を収めると、準々決勝のアルゼンチン戦でもミロスラフ・クローゼ選手が2ゴールを奪う活躍を見せ、4-0と圧勝。3大会連続でベスト4に進出しました。

 しかし準決勝では、EURO2008決勝で敗れたスペインに再び屈し、2大会ぶりの決勝進出はなりませんでした。それでも3位決定戦ではウルグアイを3-2で下し、2大会連続で3位という結果を手にしました。

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決勝

日時 対戦カード
2010年7月11日 オランダ 0-1 スペイン

3位決定戦

日時 対戦カード
2010年7月10日 ウルグアイ 2-3 ドイツ

準決勝

日時 対戦カード
2010年7月6日 ウルグアイ 2-3 オランダ
2010年7月7日 ドイツ 0-1 スペイン

準々決勝

日時 対戦カード
2010年7月2日 オランダ 3-1 ブラジル
2010年7月2日 ウルグアイ 1-1(延長:PK4-2) ガーナ
2010年7月3日 アルゼンチン 0-4 ドイツ
2010年7月3日 パラグアイ 0-1 スペイン

ラウンド16

日時 対戦カード
2010年6月26日 ウルグアイ 2-1 韓国
2010年6月26日 アメリカ 1-2 ガーナ
2010年6月27日 ドイツ 4-1 イングランド
2010年6月27日 アルゼンチン 3-1 メキシコ
2010年6月28日 オランダ 2-1 スロバキア
2010年6月28日 ブラジル 3-0 チリ
2010年6月29日 パラグアイ 0-0(延長:PK5-3) 日本
2010年6月29日 スペイン 1-0 ポルトガル

グループA

順位 チーム
1 ウルグアイ 2 1 0 +4 7
2 メキシコ 1 1 1 +1 4
3 南アフリカ共和国 1 1 1 -2 4
4 フランス 0 1 2 -3 1
日時 対戦カード
2010年6月11日 南アフリカ共和国 1-1 メキシコ
2010年6月11日 ウルグアイ 0-0 フランス
2010年6月16日 南アフリカ共和国 0-3 ウルグアイ
2010年6月17日 フランス 0-2 メキシコ
2010年6月22日 メキシコ 0-1 ウルグアイ
2014年6月22日 フランス 1-2 南アフリカ共和国

グループB

順位 チーム
1 アルゼンチン 3 0 0 +6 9
2 韓国 1 1 1 -1 4
3 ギリシャ 1 0 2 -3 3
4 ナイジェリア 0 1 2 -2 1
日時 対戦カード
2010年6月12日 韓国 2-0 ギリシャ
2010年6月12日 アルゼンチン 1-0 ナイジェリア
2010年6月17日 アルゼンチン 4-1 韓国
2010年6月17日 ギリシャ 2-1 ナイジェリア
2010年6月22日 ナイジェリア 2-2 韓国
2010年6月22日 ギリシャ 0-2 アルゼンチン

グループC

順位 チーム
1 アメリカ 1 2 0 +1 5
2 イングランド 1 3 0 +1 5
3 スロベニア 1 1 1 0 1
4 アルジェリア 0 1 2 -2 1
日時 対戦カード
2010年6月12日 イングランド 1-1 アメリカ
2010年6月13日 アルジェリア 0-1 スロベニア
2010年6月18日 スロベニア 2-2 アメリカ
2010年6月18日 イングランド 0-0 アルジェリア
2010年6月23日 スロベニア 0-1 イングランド
2010年6月23日 アメリカ 1-0 アルジェリア

グループD

順位 チーム
1 ドイツ 2 0 1 +4 6
2 ガーナ 1 1 1 0 4
3 オーストラリア 1 1 1 -3 4
4 セルビア 1 0 2 -1 3
日時 対戦カード
2010年6月13日 セルビア 0-1 ガーナ
2010年6月13日 ドイツ 4-0 オーストラリア
2010年6月18日 ドイツ 0-1 セルビア
2010年6月19日 ガーナ 1-1 オーストラリア
2010年6月23日 ガーナ 0-1 ドイツ
2010年6月23日 オーストラリア 2-1 セルビア

グループE

順位 チーム
1 オランダ 3 0 0 +4 9
2 日本 2 0 1 +2 6
3 デンマーク 1 0 2 -3 3
4 カメルーン 0 0 3 --3 0
日時 対戦カード
2010年6月14日 オランダ 2-0 デンマーク
2010年6月14日 日本 1-0 カメルーン
2010年6月19日 オランダ 1-0 日本
2010年6月19日 カメルーン 1-2 デンマーク
2010年6月24日 デンマーク 1-3 日本
2010年6月24日 カメルーン 1-2 オランダ

グループF

順位 チーム
1 パラグアイ 1 2 0 +2 5
2 スロバキア 1 1 1 -1 4
3 ニュージーランド 0 3 0 -0 3
4 イタリア 0 2 1 -1 2
日時 対戦カード
2010年6月14日 イタリア 1-1 パラグアイ
2010年6月15日 ニュージーランド 1-1 スロバキア
2010年6月20日 スロバキア 0-2 パラグアイ
2010年6月20日 イタリア 1-1 ニュージーランド
2010年6月24日 スロバキア 3-2 イタリア
2010年6月24日 パラグアイ 0-0 ニュージーランド

グループG

順位 チーム
1 ブラジル 2 1 0 +3 7
2 ポルトガル 1 2 0 +7 5
3 コートジボワール 1 1 1 +1 4
4 北朝鮮 0 0 3 -11 0
日時 対戦カード
2010年6月15日 コートジボワール 0-0 ポルトガル
2010年6月15日 ブラジル 2-1 北朝鮮
2010年6月20日 ブラジル 3-1 コートジボワール
2010年6月21日 ポルトガル 7-0 北朝鮮
2010年6月25日 ポルトガル 0-0 ブラジル
2010年6月25日 北朝鮮 0-3 コートジボワール

グループH

順位 チーム
1 スペイン 2 0 1 +2 6
2 チリ 2 0 1 +1 6
3 スイス 1 1 1 0 4
4 ホンジュラス 0 1 2 -3 1
日時 対戦カード
2010年6月16日 ホンジュラス 0-1 チリ
2010年6月16日 スペイン 0-1 スイス
2010年6月21日 チリ 1-0 スイス/td>
2010年6月21日 スペイン 2-0 ホンジュラス
2010年6月25日 チリ 1-2 スペイン
2010年6月25日 スイス 0-0 ホンジュラス

※表内の日時は全て現地時間

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ワールドカップ2010での日本の結果・順位は?

予選での日本の活躍

 ワールドカップ2006が終了後、イビチャ・オシム監督の下で新たなスタートを切った日本代表でしたが、2007年11月にオシム監督が病に倒れ、退任。代わって岡田武史(おかだ たけし)監督がチームを率いることになりました。

 ワールドカップ2010のアジア3次予選がスタートしたのは2008年2月のこと。グループリーグでタイ、バーレーン、オマーンと同居した日本は、2戦目のバーレーン戦で敗れるなど苦しい戦いが続きましたが、残り2試合を連勝し、4勝1分1敗で最終予選に進出します。

 最終予選ではオーストラリア、バーレーン、カタール、ウズベキスタンと同組となりました。初戦のバーレーン戦を3-2とモノにすると、ウズベキスタンには引き分けたものの、アウェイのカタール戦は3-0と快勝。ホームのオーストラリア戦は引き分けに終わりましたが、続くバーレーン戦に勝利すると、アウェイでのウズベキスタンにも岡崎慎司(おかざき しんじ)選手のゴールで1-0と勝利を収め、2試合を残して4大会連続となるワールドカップの出場権を手に入れました。

ワールドカップ2010での日本の活躍

 アジア予選を順当に突破した日本でしたが、ワールドカップイヤーの2010年に入ると悪い流れが続きました。2月に行われた東アジア選手権では韓国代表に1-3と完敗。4月に行われたセルビアとの親善試合でも0-3で敗れ、5月には再び韓国に0-2と敗れてしまいます。すると岡田監督は、本大会直前に戦術を大きく変更。これまで攻撃の軸を担ってきた中村俊輔(なかむら しゅんすけ)選手を外し、中盤の底にアンカーを配置する4-3-3の守備的なスタイルを導入しました。

 大会直前のテストマッチではイングランド、コートジボワールに連敗し、本番に向けて不安を抱えていましたが、初戦のカメルーン戦では1トップに抜擢された本田圭佑(ほんだ けいすけ)選手が決勝ゴールを奪取し、1-0で勝利。優勝候補のオランダと対戦した第2戦は0-1で敗れましたが、第3戦のデンマーク戦では本田選手の直接FKで先制すると、遠藤保仁(えんどう やすひと)選手もFKを叩き込み、前半のうちに2点のリードを奪います。終盤に1点を返されましたが、終了間際には岡崎選手がダメ押しゴールを奪取し、3-1と快勝。勝点を6とした日本はオランダに次いでグループ2位で、決勝トーナメント進出を決めました。

 決勝トーナメント1回戦ではパラグアイと対戦。お互いに堅い守りを売りとするチーム同士の対戦となっただけに、なかなかゴールが生まれない緊迫した展開が続きます。0-0のまま90分を終えると、延長戦でもスコアは動かず、勝負はPK戦に委ねられることになりました。

 PK戦では、日本は3人目の駒野友一(こまの ゆういち)選手が失敗し、3-5で敗戦。それでも下馬評を覆す躍進を見せた日本は、自国開催の2002年大会以来、二度目のベスト16という結果を手に入れました。

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まとめ

 スペインが初優勝を成し遂げた今大会では、日本の躍進も光りました。一方で前回のファイナリストであるイタリアとフランスが早々に姿を消し、開催国の南アフリカをはじめ、アフリカ勢も振るいませんでした。ピッチの外で注目を集めたのは、ブブゼラです。南アフリカの楽器であるブブゼラの「ブーブー」という音が各会場では鳴り響き、その独特な音に驚いた人も多かったはず。4年の一度のサッカーの祭典には、世界中から多くの人が集まり、自国の選手たちに熱い声援を送ります。カタール大会でも、勝利を願って声高に叫ぶ、ファンの応援にも注目したいところです。

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