11月20日に開幕するFIFAワールドカップカタール2022。スーパースターのリオネル・メッシを擁し、3度目の世界王者を目指すアルゼンチン代表の戦術、予想フォーメーション、予想スタメンを紹介する。

【アルゼンチン代表 カタールW杯2022メンバー】

GK 
エミリアーノ・マルティネス(アストンヴィラ)
フランコ・アルマーニ(リーベル・プレート)
ヘロニモ・ルジ(ビジャレアル)

DF
ニコラス・オタメンディ(ベンフィカ)
マルコス・アクーニャ(セビージャ)
ニコラス・タグリアフィコ(リヨン)
ヘルマン・ペッセーラ(ベティス)
ナウエル・モリーナ(アトレティコ・マドリード)
ゴンサロ・モンティエル(セビージャ)
ファン・フォイ(ビジャレアル)
クリスティアン・ロメロ(トッテナム)
リサンドロ・マルティネス(マンチェスター・ユナイテッド)

MF
レアンドロ・パレデス(ユヴェントス)
ロドリゴ・デパウル(アトレティコ・マドリード)
ギド・ロドリゲス(ベティス/スペイン)
エセキエル・パラシオス(レバークーゼン)
アレハンドロ・ゴメス(セビージャ)
アレクシス・マクアリステル(ブライトン)
エンソ・フェルナンデス(ベンフィカ)

FW
リオネル・メッシ(パリ・サンジェルマン)
アンヘル・ディマリア(ユヴェントス)
ラウタロ・マルティネス(インテル)
パウロ・ディバラ(ローマ)
ホアキン・コレア(インテル)
フリアン・アルバレス(マンチェスター・シティ)
ニコラス・ゴンサレス(フィオレンティーナ)

メッシと共に3度目の優勝を目指す

スーパースターのリオネル・メッシ(パリ・サンジェルマン)を擁するアルゼンチンが3度目の優勝を果たせるか。

開幕前の下馬評では南米のライバルであるブラジルが本命視されており、前回王者フランスも間違いなく地力がある。しかし、現在のアルゼンチンはキャプテンでもあるメッシに頼るだけでなく、チームとして非常に良くまとまっている。

グループステージのC組で1位になれば、ノックアウトステージでは日程的に有利な山に入れる。毎回激戦となるメキシコと同組ではあるが、首位通過を狙っていきたいところだ。

44歳の若き指揮官、リオネル・スカローニ監督は国民的英雄であるメッシについて「指導が難しいと思ったことは一度もない」と強調する。

メッシは4-4-2では2トップの一角、4-3-3では右ウイングで起用されることもあるが、固定的に外側に張ることはほとんどなく、インサイド寄りでチャンスメイクからフィニッシュまで関わる。ネイマールやキリアン・エムバペと豪華攻撃陣を形成するパリ・サンジェルマンと同様の役割を担っている。

「最後のワールドカップになる」と公言しているエースは、4度目の挑戦でトロフィーを掲げられるのか。

メッシの相棒となるラウタロ

そのメッシと共に、多彩なフィニッシュワークを見せるのがラウタロ・マルティネス(インテル・ミラノ)だ。サイズ的には決して大きくないが、ゴールに襲いかかるような動き出しで、相手ディフェンスの脅威になる。さらに、これまで前線の主力として引っ張ってきたアンヘル・ディマリア(ユベントス)やパウロ・ディバラ(ローマ)が怪我によって万全とは言えない中で、22歳のフリアン・アルバレス(マンチェスター・シティ)のブレイクにも期待がかかる。

中盤には派手さはないものの、攻守にバランス良くハードワークできる職人系の選手が揃う。主軸のレアンドロ・パレデス(ユベントス)はポジショニングが良く、要所を外さない。より攻撃的な役割を担うロドリゴ・デパウル(アトレティコ・マドリード)は広い視野から中長距離のパスを供給するゲームメーカーだ。

左SBの攻撃参加が生命線

最終ラインは左サイドバックに無尽蔵の運動量を誇るニコラス・タグリアフィコ(リヨン)がおり、攻撃におけるキーマンの1人であるため、センターバックの2人はもちろん、右サイドバックのナウエル・モリーナ(アトレティコ・マドリー)にもバランスワークが求められる。中盤からパレデスが後ろに落ちて組み立てることも多い中で、サイドバックのポジショニングはアルゼンチンの攻撃的スタイルの生命線だ。

GKはこれまでアルゼンチンのウィークポイントと見られてきた。しかし、エミリアーノ・マルティネス(アストンヴィラ)がプレミアリーグの舞台で成長し、所属クラブでは副キャプテンも担う。守護神としてはもちろん、苦しい時にチームを鼓舞する存在になりそうだ。

■アルゼンチン代表予想フォーメーション(4-4-2)

FW
右CF:メッシ
左CF:ラウタロ

MF
左サイドハーフ:A・マクアリステル
左ボランチ:デ・パウル
右ボランチ:パレデス
右サイドハーフ:ディマリア

DF
右サイドバック:モリーナ
右センターバック:ロメロ
左センターバック:オタメンディ
左サイドバック:タグリアフィコ

GK
E・マルティネス

文・河治良幸