8年続くサントス政権の手腕には疑問も

2014年よりポルトガル代表を指揮してきたフェルナンド・サントスは、EURO2016でチームを優勝へ導いた実績がある。これはポルトガル代表にとって大きな功績ではあったが、戦術に関しては消極的すぎると批判を浴びることも少なくなかった。今のポルトガルはタレントが揃っているのだが、それを活かし切れていないところがあったのだ。

FIFAワールドカップ・カタール大会に臨んだ今回のポルトガルも戦力的には優勝を狙えたはずだが、結果はベスト8でダークホースのモロッコ代表に0-1で敗れてしまった。モロッコ戦ではサントスも同点へ追いつくべく次々と攻撃的なカードは切っていたが、具体的にどう攻めたいのか戦法が見えない部分はあった。この結果にサポーターは納得していないだろう。

ポルトガル『A Bola』はサントスに代わる新指揮官候補を数名リストアップしているが、そこにはもちろん同国を代表する名将ジョゼ・モウリーニョの名前もある。

現在ローマを指揮するモウリーニョはクラブシーンで数々のタイトルを獲得しており、以前から代表監督をやってほしいとの意見があった。ここ最近はビッグタイトルを獲得できていないが、それでも経験値は抜群だ。ポルトガルにモウリーニョを超える指揮官はいないだろう。今大会はFWクリスティアーノ・ロナウドにとって最後のFIFAワールドカップになるとの見方もあっただけに、今大会こそモウリーニョに指揮してほしいと考えていたファンもいただろう。

4年後のロナウドがどうなるか分からないが、ロナウド抜きでも今のポルトガルには楽しみなタレントが揃う。気になるのはモウリーニョがローマと2024年まで契約を結んでいることで、モウリーニョもローマでの仕事を気に入っているように見える。

代表監督就任はタイミングが難しいが、モウリーニョはいつの日か代表の仕事に向かうのだろうか。他に同メディアはリールを指揮するパウロ・フォンセカやU-21ポルトガル代表を指揮するルイ・ジョルジも候補と紹介しているが、やはりプロフィール的にインパクトが強いのはモウリーニョだ。