走るFWは重宝される
アルゼンチ代表がフランスを破ってFIFAワールドカップ・カタール大会を制した。2-0から追い付かれる展開となったが、PK戦の末、最大のライバルを打ち破って栄光を掴んだ。
アルゼンチンのキーマンはやはり、リオネル・メッシだった。前半に得たPKを確実に決めると、延長でも得点を挙げて2ゴールの大活躍。PK戦では1番手としてウーゴ・ロリスと向かい合い、ゴールネットを揺らしてチームに勢いをもたらした。試合終了後の表彰式では、最優秀選手に選ばれている。
このメッシと前線で3トップを形成したフリアン・アルバレスの活躍も忘れてはならない。
普段はマンチェスター・シティでプレイするストライカーで、W杯・カタール大会前のアルゼンチン代表での序列はそれほど高くなかった。実際にサウジアラビアとの開幕戦ではラウタロ・マルティネスが先発を飾っている。
ただ試合を重ねるごとにチーム内での評価をアルバレスは高めており、グループステージ最終節ポーランド戦で初先発。その後は決勝まで先発起用が続いた。全7試合に出場して4ゴールの数字を残した。
攻撃面で結果を残せるFWのアルバレスは、守備面での献身性も素晴らしい選手だ。メッシのカバーエリアが狭い分、このアルバレスは走って守備でチームを支える。『FIFA.COM』によると、決勝では103分までプレイしたアルバレスが75回のスプリントを記録している。両チーム通じて最多の数字であり、走力を武器にチームを支えた。
スプリント数でいえば日本代表の前田大然も素晴らしい成績をカタールの地で残した。激闘となったラウンド16クロアチア戦では64分までしかプレイしなかったが、スプリント数は68回を記録している。
決定力の高さ、ボールを運ぶ推進力のあるドリブル、献身的な守備と武器が多いアルバレス。メッシの最高のパートナーと称賛されるようになっており、22歳のストライカーは今後どのような成長を遂げるのだろうか。