(会見でコメントした丸藤副社長と武田取締役)

 1月31日、プロレスリング・ノアが日本武道館大会(2月12日)に関する記者会見を行なった。出席したのは丸藤正道副社長および取締役の武田有弘氏。

 発表されたのは、大会開始時間の変更だ。コロナ禍による緊急自体宣言の中、大会の終了時刻を早める必要が出てきた。現状では緊急自体宣言は2月7日までとなっているが、その後に関しても不透明だ。武田氏によると、武道館での大会となると規模が大きく、設営にも時間がかかる。その手配や観客への周知の都合もあり、早めの決断が必要だったという。

「実は中止や延期も考えました」と丸藤。しかし、ノアにとって日本武道館での大会は11年ぶり。団体OBである小橋建太氏は、武道館を「真の聖地」と言う。そんな重要な場所での大会だけに「我々とお客さんの夢である武道館大会をどうしても実現させたい」という思いだったと丸藤。

 当初の予定では、大会は16:30開場、18:00試合開始。そこから新たなタイムスケジュールに変更となり、まず大会が二部制での開催に。開場が15:30、第一部開始は16:30。ここで前半4試合を行なう。第二部は17:45から5試合。20時終了を目指しての時間設定だ。

 大会中継に関しては、ABEMAPPV(有料放送)を実施。第1試合からメインイベントまで、全試合が中継される。また無料中継枠もあり、こちらは第二部5試合。4大タイトルマッチは無料で視聴できる。PPVでは、プロレス界の大物レジェンドによる特別解説も決まったという。

 会見では、大会の全カードも発表された。

〈第一部〉

第1試合/稲葉大樹&岡田欣也vs齋藤彰俊&井上雅央

第2試合/小峠篤司&宮脇純太&矢野安崇vs大原はじめ&YO-HEY&藤村加偉

第3試合/望月成晃&田中将斗vsモハメドヨネ&谷口周平

第4試合/杉浦貴&桜庭和志&藤田和之&村上和成&ケンドー・カシン&NOSAWA論外vs中嶋勝彦&マサ北宮&征矢学&覇王&仁王&タダスケ

 〈第二部〉

 第5試合・GHCジュニアヘビー級タッグ選手権試合/小川良成&HAYATAvs鈴木鼓太郎&日高郁人

 第6試合・GHCジュニアヘビー級選手権試合/原田大輔vs吉岡世起

第7試合/丸藤正道&秋山準vs清宮海斗&稲村愛輝

 セミファイナル・GHCナショナル選手権試合/拳王vs船木誠勝

 メインイベント・GHCヘビー級選手権試合/潮崎豪vs武藤敬司

 丸藤曰く「第一部もダークマッチではなく、すべてが本戦」。杉浦軍と金剛の12人タッグマッチは、3.7横浜大会でのGHCタッグ王座戦(杉浦&桜庭vs中嶋&北宮)に向けての重要な前哨戦となる。試合数を減らしつつ、ノア所属選手全員にリングに上がってほしいという思いも込めてのカード編成だ。

 さらに、この武道館大会が開催される2月12日の正午をもって、団体ロゴが変更に。「武道館という一つの目標にしていた通過点に辿り着き、さらに新たな目標へ出航する」(丸藤)という意味での新ロゴ導入だという。

「この状況下、大変なのは我々だけではないです。そんな中で試行錯誤しながら日本武道館にたどり着くことができます。コロナというものに一緒に立ち向かって、プロレスとノアを一緒に盛り上げて、明るい未来の第一歩として一緒に進んでほしい」

 そうファンに呼びかけた丸藤。厳しい状況下でも前進し続けたのは昨年も同じ。やるかやらないか、ノアは「やる」を選んだ。

【視聴予約】2.12ノア武道館「NOAH「DESTINATION 2021 ~BACK TO BUDOKAN~」
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