近年、夫婦が「同じ姓にするか」「別々の姓にするか」を選べる、いわゆる“選択的夫婦別姓”を実現しようという機運が高まっている。
 日本では夫婦は妻か夫の名字を称する夫婦同姓制度が採用されているが、別姓を求める人たちからは「代々受け継いできた名字を変えたくない」「変えることで職業上不便が多い」「名字変更手続きなどの負担を強いられる」といった声が上がっている。サイボウズの青野慶久社長も一昨年、外国人との結婚では別姓を選択できるのに、日本人同士の結婚で選択できないのは戸籍法の不備で、法の下の平等を定めた憲法14条にも違反するとして国を提訴しているが、2月の控訴審判決で東京高裁は原告の請求を棄却している。