将棋界の「藤井」と言えば、今でこそ最年少でタイトルを獲得し日本中の話題となっている藤井聡太二冠(18)を想像する人も多いだろうが、藤井二冠がデビューする前は藤井猛九段(49)だった。現在でも、解説やイベントでの軽快なトークで人気なベテラン棋士だが、なんといっても支持される理由は、アマチュアに人気の振り飛車で戦い抜いていること。一世風靡した「藤井システム」を考案し、その後も研究を絶やさない姿勢は、まさに“探求者”。成功と苦悩を振り返る言葉に、憧れていた後輩棋士は感動に目を輝かせた。