新型コロナウイルスの感染拡大に乗じたデマが日本各地で横行、これを契機に起きた風評被害のために自主的に休業せざるを得ない店舗まで出てきている。
 愛知県瀬戸市にある「加藤スポーツ用品店」の経営者・加藤徳太郎さんがうわさに気付いたのは4月はじめ。「店を消毒していた」「防護服姿の人が消毒に入った」といった見に覚えのない話が近所一体に拡がり、後に知り合いから直接「本当か?」と連絡まで来るようになってしまった。加藤さんは「それは違う、間違いなので正しておいてくれとお願いした。最後は私がかかり、妻がかかり、最近では私が亡くなったと。びっくりしています」と語ると、今月19日には「緊急告知」と書いたチラシをレジに貼り、さらに新聞の折り込みで2000枚を配布した。結局23日には自主休業をすることになったが、憤りは収まらない。エスカレートするデマには、困惑と怒りを同時に覚えたという。