「辞めた方がいいかなと思うこともあった」白鳥翔、また一緒に戦いたいと思った先輩・多井隆晴の勇姿/麻雀・Mリーグ
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 麻雀プロが憧れるMリーグの舞台。ただそこにいることは、常に様々な重圧を受けることにもつながる。2019、2010シーズンと2年連続で3ケタプラスを叩き出した渋谷ABEMAS・白鳥翔(連盟)であっても「辞めた方がいいかなと思うことはあった」という。それを思い留まらせたのが、先輩・多井隆晴(RMU)の勇姿。その背中に何を感じ、どんな決意を持ったのか。

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――初優勝を目指した昨期は惜しくも3位、個人としてはプラスでした。振り返りをお願いします。

 チーム全員がレギュラーシーズンをプラスで終えられたこと、個人で言うと初年度大敗してから2年連続で3ケタプラスにできたのは良かった。ただセミファイナル、ファイナルと自分の心の弱さが出たなと。改善しようと思って3年目やってきたんですけど、しっかり準備したつもりが準備不足だった。多井さんの連投となった時に、その時は一番勝率が高いと思って納得して送り出していたんですけど、正直1ミリも「自分が出てやるぞ」という気持ちになれなかったことが、そういうメンタルでやっていることがもうダメだったんじゃないかと思いました。

――初優勝に向けての準備はいかがですか。

 コロナ禍で、実戦の稽古が難しいんですけど、牌譜の研究だったりとか、映像での研究だったりというのを、Mリーガーの中では一番やってきた自信がある、今期は準備不足ということはなくて、最初から100%の力で最後まで戦い抜けるかなという感じです。

――今のメンタルであれば、ファイナルで「自分が出る」と手を挙げられますか。

 「出させてください」と言えるチームだと思っています。俺が出ても大丈夫だと、多井さんと同じように判断されれば出してくれると思う。思ってもらえるような内容と結果を、レギュラーとセミファイナルで出して、ファイナルに出られたらいいですね。もちろん多井さん主軸のチームなんですけど、多井さんがずっとレギュラーでプラスしていても、いつかは個人の20何戦かでは不調の期間が来ちゃうと思うので、その時に3人が勝っていれば、絶対にファイナルにいけると思っています。多井さん以外の3人の中では一番しっかりしていないと、と思います。

――同じメンバーで3年目を迎え「ファミリー感」もありますね。

 多井さんがファイナルで連投している時、控室でも全然しゃべらなかった。最終戦も、帰ってきてすぐに泣いて「ごめん」と言ってきた。多井さんの覚悟みたいものがあって、どうしても絶対ここで勝たなければいけなかったけど、僕にはやっぱり「勝てるものでもないしな」と諦めてしまう部分があった。でも、そういう覚悟で試合に出てたんだなというのを見て、心を動かされていたんですよね。3年目に入って途中、辞めた方がいいかなと思うこともあったんです。だけど最終日が終わった段階では、できることなら来シーズンもこの4人でやっていきたいという気持ちになっていました。

――個人ポイントはプラスになのに、チームにいてはいけないと思ったんですか。

 いてはいけないというか、辛いこともたくさんあるので、逃げたかったというか、抜けるという選択肢が頭の中によぎった瞬間というのはありました。

――多井選手の様子は極限に追い込まれるようなものでした。

 一人で戦わせているというのを拭っていかないと、これは絶対に後悔するなと。麻雀のポイントもそうですが、チーム内で辛いこともあるじゃないですか。辞めるという思いよりも、そっちの後悔が勝るなというのが、ファイナル終わった時の正直な感想だった。辞めたくないな、という気持ちになりました。

――最後に個人としての目標をお願いします。

 わかりやすくいうと、3ケタプラスはしたいなというところ。そうすれば他の3人はそうそう崩れることはないので、セミファイナルには行けるかな。去年のファイナルで思っていた気持ちよりも今の方が強い。オフシーズン、一人の人間なのでみんないろいろあるじゃないですか。私生活を送る中で、絶対に優勝したいという思いが高まる出来事があったので、優勝したいと思っています(笑)。集中したいな、という感じですかね。もちろん今までも集中していたんですけど(笑)。
 

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