Mリーグでの活躍を見れば、ファンも少しずつKADOKAWAサクラナイツ・岡田紗佳（連盟）が、モデルであることを忘れ始めているかもしれない。それほどに1年目、2年目と着実に雀力を高め、堂々とした戦いを見せるようになってきた。「成長できたし、周りからもそう言ってもらえた」と自他ともに認める成長ぶりだが、本人は当然、まだ満足しない。その吸収力の高さで、2021シーズンも戦いながらさらに伸び続ける。その先にあるのは個人で目標とするトップ10入りと、チームの初優勝だ。
【中継】大和証券 Mリーグ2021 開幕式＆開幕戦
――昨年はチームも準優勝、個人もプラスで終えました。
成長できたし、周りからもそう言ってもらえました。成長し尽くしたなと思われないように、常に成長したといってもらえるようになりたいです。
――具体的に成長できたなと実感できたところはどんな部分でしたか。
昨年は臆病というか怖がっていた自分もいたので、より攻撃的になって、押し引きができているのが成績につながったんじゃないかなと思っています。
――チームメイトの堀慎吾選手からもいろいろとアドバイスがあるそうですが。
飲み込みが早いといっていただいているんですが、堀さんは教えるのが本当にうまい。すごく納得できるというか、自分の中で処理がしやすくて、直接的に麻雀力の向上につながっているんじゃないかなと思います。
――これまで長期的に麻雀を教わるという機会はありましたか。
最初に麻雀を覚えたのは連盟の女流勉強会です。それだけではなく、色々な人の話を聞いて、引き出しが増えているという気がします。
――チームとしては今期、1つ上の優勝を目指すことになります。
新シーズンが巡ってきたのは意外と早いなという感じです。ちょうどいい、そろそろ打ちたいかなという時にこの時期が来たな、と。
――Mリーグの中でもチームワークは抜群という評判です。
チームワークは自信を持っていますね（笑）。沢崎さんの存在が大きいですね。一番年長者なんですが、常に明るくてみんなに気を遣っていただいている。実家の安心感のようなものを演出してくれている。いい意味で、生意気な私をみんな受け入れてくれています（笑）。沢崎さんは昨年、あまり調子がよくなかったんですが、落ち込んで帰ってこない。いつもニコニコ笑顔で帰ってきてくれていたのが大きかったですね。誰かラスを引いても、冗談を言ってくれたりするので、チームにとって大きい存在だなと思いますね。
――今年は各チームに新しい戦力が入ってきました。
そこまで大きく意識はしないですね。誰が来てもどんと構えられるというか、自分が麻雀に集中できるような状態にはなっているのかなという気がしますね。
――Mリーグ、麻雀をさらに多くの人に広めるという意味で、芸能でも活躍する岡田さんの存在は大きいです。
2021シーズンの最初は新規の選手が引っ張っていくというか、その人たちにスポットを当てた方がいいと思う。私は昨年より良い麻雀が打てるようになりたいな、という気持ちが大きいですね。その他にプロモーションとかもやるんですけど。それよりも今は麻雀に集中したいという感じはします。負けていられないですね（笑）。
――他の選手からも岡田さんの伸び代がかなり大きいという声があります。
それでもやっぱりまだ経験が足りないと思っています。Mリーグって1つの半荘でも他のところで打つ1半荘とは得られる経験値が全然違うので、それだけでもかなり自分を変えてくれるんじゃないかと考えています。
――他の試合とMリーグでの試合、どこが違いますか。
他の試合がどうというより、Mリーグは1試合しか出れないんですよ。それこそ10日に1試合とか。1回ラスを引くと10日間ラスの気持ちになるんですよね。だからその1試合に集中しなければならない。1日4試合で「次、取り返せばいいや」ということにはならない。どうやっても無理だったラスだと思っていても、Mリーグなら次がなかなか来ないんで落ち込んじゃう。その間、毎日ラスを引いている気持ちになってます（笑）。
逆にトップだったらずっとトップの気分です。でもラスの方が、気分が長引く。ラスでも内容がいいと思ったらそんなに引きずらない。内容が悪いトップも引きずりますし。1半荘に集中しないといけないですね。
――最後に今期の個人の目標をお願いします。
＋100ポイントです。前回プラスにはできたので、＋100ポイントくらいする気持ちで。トップ10ぐらいに入れるようにやってやりたいです。昨年の私の最終戦、トップを取ればプラスだったんですよ。その時に堀さんが「君にレギュラーシーズンのプラスはまだ早い」と言われたので（笑）。今年は見返したいと思います。
