北朝鮮の労働新聞は先月30日、金正恩総書記が29日に北朝鮮の国会にあたる最高人民会議で施政演説を行い、「アメリカの対話呼びかけはこれまでの敵視政策の延長にすぎない」と述べたと報じた。
【映像】北朝鮮が公開したミサイル発射映像(2:25~)
 9月に3回(※その後4回)のミサイル発射を行った北朝鮮。その狙いはどこにあるのか、ANNソウル支局の井上敦支局長が解説する。
 先月13日付の労働新聞は、国防科学院が11日と12日の2日間、新開発した長距離巡航ミサイルの発射実験に成功したと写真入りで報じた。約半年ぶりのミサイル発射について、井上支局長は「半年ぶりの発射ではあったが、巡航ミサイルは国連決議違反ではないので、“弾道ミサイルではなかった”というのが最初の感想。ただ、北朝鮮メディアの報道では飛距離は1500kmとされていて、これが本当なら沖縄から北海道まで日本列島がほぼすっぽり入ってしまう。この点は驚きだった。弾道ミサイルはイージス艦を使って迎撃することができるが、巡航ミサイルは飛んでくる高度が低いので、陸上配備のPAC3で迎撃することになる。ただ、PAC3は配備した場所の周囲数十kmしか有効ではないので、もしこれを日本列島全体に同時に撃たれたら今のところは防ぎようがない」と指摘する。