将棋界に新たな逸材が発見された。10月5日、王座戦五番勝負の第4局、永瀬拓矢王座（29）と木村一基九段（48）が息詰まる熱戦を繰り広げていた中、少し離れた六甲山では、爆笑が起きていた。その中心にいたのが、昨年10月にプロになったばかりの冨田誠也四段（25）だ。久保利明九段（46）、室田伊緒女流二段（32）という関西棋界の先輩2人と共演を果たしたが、若手お笑い芸人に匹敵する勢いで笑いを連発。ファンからも「吉本の若手ロケ」「笑いすぎておなか痛い」と絶賛の声が相次いだ。
【動画】冨田四段のトークに周囲が大笑い
冨田四段は、兵庫県三田市出身。理想とする久保九段とはプロ入り前から交流があった。この日は王座戦五番勝負を中継していたABEMAのマルチアングル放送に出演。憧れの先輩と夢の共演を果たしたこともあり、「今日は真面目キャラで」と言っていたが、徐々にお笑いキャラとしての本領が発揮され始めた。
3人がやってきたのは六甲山。見晴らしのいいデッキは、デートスポットとしても知られるところだ。室田女流二段も「完全に観光に来ました」と上機嫌に語りだすと、後輩の冨田四段に「ちょっとオークラを探してください」と、対局場になっていた「ホテルオークラ神戸」を、備え付けの双眼鏡で見つけるようにリクエストを出した。
100円を勢いよく入れ、双眼鏡を中腰姿勢で覗き込んだ冨田四段に、室田女流二段は「真面目キャラはこんなことしない」とニヤリ。ただ、そんな声にも構わず冨田四段は「うおー！思ったより鮮明に見えますね。観覧車が見えました。これ、残念ながら、違う観覧車ですね。あ、え！？あったか？これじゃないのかな」と、リアクションを連発。さらに「レインボーの観覧車があったんです。ただ、とにかくレインボーなんです」と意味不明なりポートを繰り返すと、これには室田女流二段も「レインボーって何？全然わかんない」、久保九段も「レインボーしか伝わらん。オークラを全然見つけようとしていない」と、揃って爆笑した。
完全に勢いに乗った冨田四段は、もう止まらない。「あ、これ、オークラ以外のホテルを見つけるとちょっとまずい」「あ！来た！（神戸）ポートタワーは見えました！」と、ホテルオークラ神戸の近隣施設までたどりつき、本人のテンションも最高潮に。ところが、ここで「あ！」と声を発すると「なくなってしまった…」と、双眼鏡を使える時間が終わってしまい、久保九段と室田女流二段は、さらなる爆笑をすることになった。
この後、もう100円分トライしたものの、今度はさっきまで見えていたポートタワーにすら到達することができず、ここで“投了”。「見失いました…。なんでや」と呆然としていたが、このやり取りに視聴者は大ウケ状態。「冨田さん芸があるな」「とにかくレインボー」「中腰ウケる」「たしかに吉本の若手ロケのよう」「落ちまで完璧」「笑いすぎておなか痛い」「棋士で行き詰まってもバラエティで食える」と、その笑いセンスを称賛する声が止まらなかった。
（ABEMA／将棋チャンネルより）
