ファンが待ちわびた“魔王”の大暴れ、これでチームも晴れて開幕だ。プロ麻雀リーグ「大和証券Mリーグ2021」10月11日の第1試合、昨期個人MVPを獲得したKONAMI麻雀格闘倶楽部・佐々木寿人(連盟)が今期初トップ、これがチームにとっても待望の初白星となった。
【動画】トップに笑顔の佐々木寿人
この試合の対局者はセガサミーフェニックス・東城りお(連盟)、渋谷ABEMAS・松本吉弘(協会)、佐々木、TEAM雷電・本田朋広(連盟)の並びでスタート。佐々木は東1局、この日がMリーグデビューとなる東城の親リーチに真っ向勝負し2000点の先制を決めると、次局は中・赤・ドラ3の8000点を松本からアガり、大きくリードを広げた。
こうなるともう止まらないのが“魔王”の真骨頂。東3局は配牌を取るとなんとダブルリーチだ。アガリ牌は惜しくもライバルの手牌へ吸収され、1人テンパイで終わったが、見る者を震撼させる猛攻に視聴者も興奮。そして最大の見せ場は次局の東3局1本場に訪れた。赤5筒を7巡目に切り飛ばし、9巡目にカン7索のテンパイを横にすると、これを本田から討ち取ってリーチ・タンヤオ・裏ドラ3の1万2000点(+300点、供託1000点)のアガリ。これは視聴者も「げげげげ」「寿人のパターン入ったでえw」「やってるわ」「魔王ハーゴン、痛恨の一撃!!」「見たかったのはこれよ」「魔王の帰還」と、ダブリーに続き裏ドラ3枚と、やりたい放題の佐々木に大興奮で声援を送った。
その後も佐々木は攻撃の手を緩めることなく、東4局は3軒リーチにカン4索待ちで競り勝って満貫をアガると、オーラスもこの日4本目のリーチ棒を出し、自らアガって今期初トップ、チームにとっても初勝利を掴み取った。
インタビューで佐々木は力強く“ガラクタポーズ”を決め、快勝には「気持ち良かったですね」と笑顔をみせた。一番気持ちよかったアガリには東4局、3軒リーチにカン4索の待ちでアガり切った局を挙げ、「勝負どころでしたから、大きかったと思います」と待ちの悪さをいとわず、要所で攻め切った戦いに胸を張った。
開幕前、「Mリーグを焼き尽くす」と今年も個人MVP狙いを堂々と宣言するも、チームは2カード白星なし。そろそろトップが欲しいというところで、しっかりエースとしての責任を果たした。
また、今期は10万点分のリーチ棒を出すことを目標にしているが、ここまで5本、残り9万5000点となったことには「3年通じてできているので、なんとかなりそう」と前向きに語った。ファンに向けては「去年より良い成績を残したいと思っています。ファンの方にたくさん喜んでいただけるよう頑張りたいと思います」と語りかえると、コメント欄には「魔王、魔王、魔王、魔王!!!」「コナミは優勝だな」「寿人いっぱい出てね」とエールが飛んだ。先制、中押し、そして大量リードでも最後まで攻め切る佐々木らしさが存分に出た試合、今後の快進撃を予感させるには十分の内容だった。
【第1試合結果】
1着 KONAMI麻雀格闘倶楽部・佐々木寿人(連盟)5万6200点/+76.2
2着 セガサミーフェニックス・東城りお(連盟)3万5700点/+15.7
3着 渋谷ABEMAS・松本吉弘(協会)9200点/▲30.8
4着 TEAM雷電・本田朋広(連盟)-1100点/▲61.1
※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会
◆Mリーグ 2018年に発足。2019シーズンから全8チームに。各チーム3人ないし4人、男女混成で構成され、レギュラーシーズンは各チーム90試合。上位6チームがセミファイナルシリーズ(各16試合)、さらに上位4位がファイナルシリーズ(12試合)に進出し、優勝を争う。
(ABEMA/麻雀チャンネルより)