里見香奈女流四冠、圧巻の個人3連勝 チーム山根の3人を総なめにする“強大な壁”/将棋・女流ABEMAトーナメント

 これが女流棋界の第一人者の実力だ。女流による早指し団体戦「第2回女流ABEMAトーナメント」の予選Aリーグ第1試合、チーム里見とチーム山根の対戦が10月9日から配信され、チーム里見のリーダー里見香奈女流四冠が第3局、第5局、第8局と3局に登場し無傷の3連勝。勢いのある若手3人を一蹴する強さで、チームを勝利に導いた。

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 同じ時代を生きる女流棋士にとって、この壁はとてつもなく高く分厚い。そう感じさせる3連勝だ。タイトルは歴代最多の44期、今年度の対女流の成績も19勝2敗、勝率.902という里見女流四冠が、全員が23歳と自分より6歳若いチーム山根の3人を、1人ずつ倒していった。

 今大会初の対局となった第3局は、山根ことみ女流二段とのリーダー対決。タイトル挑戦にも名乗りをあげるようになった若手ホープに対して、先手番から三間飛車を採用すると、山根女流二段も向かい飛車を採用して相振り飛車に。序盤からスピーディーな指し手でお互い時間を蓄えたが、難解な中盤を制したのは里見女流四冠。山根女流二段の粘りも巧みだったが、解説を務めた渡辺和史四段が「手をわかりやすくする技術が光った」と、難解な手順ではなく、シンプルな攻めが通る手順で圧力をかけ、そのまま押し切った。

 続く第5局は先手番から中飛車を採用すると、後手の和田あき女流初段が居飛車の対抗形に。最新形の出だしから早めにリードを奪うと、そこからは得意の中飛車の捌きが秀逸。相手に粘る暇を与えず、持ち時間も2分ほど残す快勝を収め「結構全部の駒が使えたかなと思いました」と納得の一局になった。

 本人としてはやや不安があったというこの超早指し戦だが、やはり指していくほどに精度も上がっていく。第8局では先手の塚田恵梨花女流初段の居飛車に、後手番から中飛車を用いて、またも対抗形に。激しい玉頭戦にはなったが、ポイントを稼ぎ始めたところからはさすがの指し回し。166手の熱戦となり「決めたいという気持ちが強すぎて、全体的に不自然な手が続いたかなと思います」とも反省したが、しっかりと白星を持ち帰り、チームとしての勝利も決めた。

 対局者としては、これ以上ない3連勝という結果を出したが、本人の笑顔が弾けたのは、チームメイトと過ごした楽しい時間。尊敬する清水市代女流七段、妹の里見咲紀女流初段とのチームについて「ものすごく控室で過ごしやすくて、助けられていました」と、楽しんだ思いが、表情から溢れ出た。ドラフト会議直後から、優勝候補にあげられていたチーム里見。リーダーでもあり絶対的エースである里見女流四冠がこの調子であれば、優勝を予想する声は、これからもどんどん増えていく。

◆第2回女流ABEMAトーナメント 第1回は個人戦として開催され、第2回から団体戦に。ドラフト会議で6人のリーダー棋士が2人ずつ指名し、3人1組のチームを作る。各チームには監督棋士がつき、対局の合間にアドバイスをもらうことができる。3チームずつ2つのリーグに分かれ総当たり戦を行い、上位2チームが本戦トーナメントに進出する。対局は持ち時間5分、1手指すごとに5秒加算のフィッシャールール。チームの対戦は予選、本戦通じて、5本先取の9本勝負で行われる。
(ABEMA/将棋チャンネルより)

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【動画】山根ことみ女流二段の真っ黒ファッション
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