カンニング竹山「ヤフコメに書き込んでいる人たちとは話をしても無駄」…ジェンダー平等めぐる佳子さまのお言葉から、皇室をめぐる議論を考える
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 「今後、ジェンダー平等が達成され、誰もがより幅広い人生の選択肢を持てる様になることを、自らの可能性を最大限に生かす道を選べるようになることを、そしてそれが当たり前の社会になることを切に願います」「私もみなさまと共にジェンダー平等に関する世界と日本の実情や課題について、より考えを深めたいと思います」。

 10日、日本のガールスカウト100周年を記念したイベントにオンラインで参加され、メッセージを寄せられた秋篠宮ご夫妻の次女、佳子さま。

【映像】佳子さま「ジェンダー平等」発言がなぜ物議?

 実は佳子さまは昨年のイベントでも「今後、ジェンダー平等が達成され、誰もがより幅広い人生の選択肢を増やすことができ、自らの可能性を最大限生かせるように願っています」とのメッセージを寄せられているが、ネット上ではその発言内容を“政治的”だとし、Yahoo!ニュースのコメント欄には「世論が話題にしている政治的なテーマは触れない方がいいのでは…」「ジェンダー平等だけではなく男子が皇位継承することにも触れてほしいです」といった意見が書き込まれている。

■カンニング竹山「ヤフコメに書き込んでいる人たちとは話をしても無駄だ」

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 カンニング竹山は「何も間違ったことは言っていないし、騒ぐことでも何でもない。こういう番組をネットでやっている立場で言うことではないかもしれないが、こうやって話し合うのは時間の無駄だと思う。特に(Yahoo!ニュースのコメント欄に)書き込んでいる人は、どういう心境なのか。もちろん、いたって真面目に書き込んでいる人もいるかもしれない。でも、ふざけてやっている人もいるかもしれない。そういう人たちとは理解し合えないだろうし、話をしても無駄ではないか。それなのに“少数意見も”と取り上げて、こうして議論してしまう。それはネットの問題点でもあると思う」と厳しい見方を示す。

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 元宮内庁職員で皇室ジャーナリストの山下晋司氏は「言おうと思っていたことを竹山さんに言われてしまったが(笑)、全く同じ意見だ。皇室の方々のお言葉について説明しておくと、通常、主催者側から“こういうことを盛り込んでください”という要望を受け、ご本人がアレンジし、“これでいいですか?”というのを示し、できていく。宮内庁の方でも名前や年齢など、事実関係に間違いがないかは確認させていただくが、“チェック”ということとはちょっと意味合いが違うと思う。今回のお言葉に関していえば、今は国を挙げてジェンダーの問題に取り組んでいるわけで、内容的に何ら問題ないと思う」とコメント。

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 また、元朝日新聞記者で皇室に関する記事も執筆しているコラムニストの矢部万紀子氏も「私も全く同じで、なぜ騒ぐ人がいるのかが理解できない。むしろ若い佳子さまがこういうことを考えているということが嬉しかったし、女性皇族の方がこのようなことを言ってくださるというのは励みにもなる」と話す。

 「これが“政治的な発言”だったとしても、皆が進めた方がいいと思っているジェンダー平等に関する発言なわけで、“やっぱり消費税は当面の間5%がいいですね”というように、議論が分かれている問題についておっしゃったわけではない。加えて注意して聞いてみると、最初に努力している人たちがいることを指摘し、“世の中はこうなっているよね”ということを言ってから、“私もそう思う”ということを言っている。それすらも言えないようでは、本当に悲しすぎる」。

■堀潤氏「佳子さまが反論できない以上、我々が“何の問題もない”と発信すべきだ」

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 一方、パックンは「竹山さんがおっしゃるとおり、何を言っても意見を変えない人たちもいるだろうし、そういうごく少数の意見を拡散することはあまり良くないと思う。ただし、皇位継承の問題や小室圭さんの問題もあり、皇室の制度を変えようという風が微妙に吹き出したことで、敏感になっている人たちがいるのだと思う。今回、反対の声を挙げている人たちの中には、そういう中で“現状維持の方がいい”と感じている人たちもいるのだろう。しかし、それで“ジェンダー平等を達成できことを願う”という発言に反発するということは、現状の制度がジェンダー不平等であることを認めていることになる。それでいいのか、と言いたくなる」と指摘した。

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 ジャーナリストの堀潤氏は「僕のNPOでインターンをしていた学生の一人が佳子さまと同級生ということで、普通の大学生として振舞われている様子も聞いてきた。その点からも、Z世代である佳子さまが世界共通の価値について、ごく自然にお話しされたんだろうと感じている。むしろ、それが当たり前じゃない状況が制度としてこの国を覆っているところにしっかり目を向けなければいけない」とした上で、次のように指摘する。

 「佳子さまが反論できない以上、こういう場で我々が“何の問題もない”ということを社会に発信すべきだ。眞子さまのご結婚のこともそうだが、皇室の皆さんは反論権も行使できないという、非常に歪んだ人権の制約がある。災害など、国民が困った時に寄り添ってくださる皇族の皆さまがお悩みになられているのなら、我々国民の側も寄り添う。そして、どんな判断をされても、私たちが“大丈夫だ”と言うことが大事だと思う。

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 それこそ女系天皇に関する議論も含めて、国会では皇室の問題について議論が進んでいない。でも、政治家がやらないから終わりではなく、国民の象徴だからこそ我々が考えていかなければいけない問題だ。誹謗中傷をされても、本当に言われっぱなしで、ご自身では何も決断できないというのはいたたまれない。皇室を残すためには、そして本当の平等が達成されるにはどうすべきか、皆が真剣に考えるべき時だ」。

■山下氏「皇位継承問題だって16年くらい議論しているのに、何も変わっていない」

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 ここまでの議論を受け、テレビ朝日田中萌アナウンサーは「私は眞子さまと同い年で、妹は佳子さまと同い年なので、小さな頃から自分たち姉妹と重ねて見てしまっている部分があった。生まれた時から“男の子じゃないから”という世界にいて、結婚したら宮家を出ていかなければならないお立場だが、一人の女性として、どういう幸福を求め、考えてらっしゃるのか気になっている」と慮る。

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 テレビ朝日の平石直之アナウンサーも「約5分のメッセージを全て聞くと、3月に開かれた世界経済フォーラムで、日本のジェンダーギャップ指数が156位中120位だったことについて“残念だ”とおっしゃる、この辺りの語気が強いと感じた。やはり直面する皇室の問題を背負っているからだろうし、それが見えてくるから一部の人たちが反応したのかもしれない、ということで取り上げた。かつては戦争や公害、障害などの、文句なしに乗り越えていかなければならない問題があったが、今はジェンダー平等や多様性といった問題も出てきている。そこにご自身が背負っているものが見えてくるからこそ、メッセージが伝わるという面もあるのだろうし、その思いを私たちが汲み取る番なのかもしれないと思う」とコメントした。

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 前出の矢部氏は「単純に言えば、自分のことを嫌っている人のことを好きになれるだろうか、と思う。眞子さまと国民がお互いを好きになれたらいいのに、こんなことになっては、眞子さまが国民のことを信頼できなくなってしまうのではないか。眞子さまと小室さんだけの話ではなく、国民と皇室がどういう関係を結んでいくかを考える機会にしなければ、眞子さまがお気の毒でならない。やはり女性皇族の方は生まれた時から“メインストリームでない人”となっているわけで、その苦しみは大変なものがあると思う。だからこそ眞子さまも外に出て、自由に生きられるところへ、という思いが強かったのではないか。その意味からも、“政治的なこと言ってるぜ”という反応の仕方ではなく、みなさんが女性皇族の方の苦しみみたいなものも込みで受け取ってくれるのなら、いいきっかけになると思う」とコメント。

 山下氏も「やはり皇室典範や皇室経済法などの法律が一気に作られてから70年以上が経ち、現状と合わなくなっているところもあるし、国民感情も変わってきている。そういう中で、今回の眞子内親王殿下の問題も出てきた。また、平成5年には“皇后バッシング“というものがあったが、当時は週刊誌が中心だった。今はそこにネットまで入ってきている。そうしたことも踏まえ、天皇陛下や皇族と国、国民の関係をどうしていくかの議論を、5年かけても10年かけてもやっていくべきだ。どうしても“喉元過ぎれば…”というところがあって、皇位継承問題だって16年くらい議論しているのに、何も変わっていない。今回のことを教訓にすべきだ」と話していた。(『ABEMA Prime』より)

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