試合後、嬉しさを抑えるように、卓上で瞬きを繰り返した。プロ麻雀リーグ「大和証券Mリーグ2021」10月25日の第1試合、EX風林火山・二階堂瑠美(連盟)が6万点を超える大勝でMリーグデビュー後初トップ。試合後は照れ笑いを浮かべつつ、インタビューでは落ち着いた受け答えをしてみせた。
【動画】二階堂瑠美、初トップでホッとした笑顔
この試合の対局者は瑠美、U-NEXT Pirates・朝倉康心(最高位戦)、赤坂ドリブンズ・鈴木たろう(最高位戦)、渋谷ABEMAS・白鳥翔(連盟)の並びでスタート。瑠美は東3局、東・白・ホンイツ・対々和の1万2000点を鈴木からアガると、東4局にも平和を一発でツモり、赤やドラ、裏ドラを効果的に使って跳満のアガリ。これでダントツとなり、Mリーグデビュー初勝利へ向けて快走する。
開幕前、「まだ10万点を超えるトップを取った人はいないので、トップが固くなったらそれを目指したい」と大トップ狙いを掲げていた瑠美。2着に2万点以上のリードを持ったこの試合は、有言実行に向けて戦いの手を緩めない。南1局の親番、配牌こそ平凡だったが、徐々に内に寄る手牌をうまくまとめ、11巡目に先制リーチ。これに鈴木が一発で赤5筒の放銃、裏ドラ2枚を乗せ、リーチ・一発・平和・赤・裏ドラ2の1万8000点のアガリを決めて、持ち点は6万点を超えた。
親が落ちた後も瑠美はテンパイが組めそうな手はしっかり育て、南3局1本場は鈴木の親リーチに無筋を何本も切り飛ばした。アガリには結びつかなかったが、持ち味十分の試合運び。解説の土田浩翔(最高位戦)には「これが瑠美の真骨頂ですよ」と言わしめた。
ダントツのまま試合を終え、インタビューに登場した瑠美は照れたように白い歯を見せた。そして「素直に嬉しいです」と初々しい少女のような笑顔に。デビュー戦では持ち前の高打点の攻めが出し切れずラス。独特の手作りや見切りの早さから、視聴者からは多くの声が投げかけられた。それでもMリーグの出場期間が空いた間に、自団体のタイトル戦である第19期プロクイーン決定戦で優勝を決め、高い実力を改めて証明。多くのファンからの声援を背に、そして優勝の勢いそのままに、この日のトップへ結びつけた。
インタビューの最後は「初戦はラスで、ガッカリさせてしまった人がたくさんいたみたいなので、今日で勘弁してください」と、深々と一礼。長くファンの視線を感じながら、その期待に応え続けてきた人気選手としての矜持も見せた。タイトル獲得数は女性選手随一といってもいいレジェンド雀士が、その強さをこの舞台でも発揮し始めたといえる。
記念すべき初トップを見届けたファンからは、インタビューが終わってもしばらく「ナイストップ!」「瑠美!!!!!!!!!!」「瑠美さんおめー」「応援したくなる」「るみさんかっこよかったです!」「るみたん最高でした」としばらく応援のメッセージが投稿されていた。
【第1試合結果】
1着 EX風林火山・二階堂瑠美(連盟)6万6700点/+86.7
2着 U-NEXT Pirates・朝倉康心(最高位戦)3万1200点/+11.2
3着 渋谷ABEMAS・白鳥翔(連盟)1万300点/▲29.7
4着 赤坂ドリブンズ・鈴木たろう(最高位戦)-8200点/▲68.2
※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会
◆Mリーグ 2018年に発足。2019シーズンから全8チームに。各チーム3人ないし4人、男女混成で構成され、レギュラーシーズンは各チーム90試合。上位6チームがセミファイナルシリーズ(各16試合)、さらに上位4位がファイナルシリーズ(12試合)に進出し、優勝を争う。
(ABEMA/麻雀チャンネルより)







