長いトンネルをこれで抜けたか。プロ麻雀リーグ「大和証券Mリーグ2021」11月5日の第2試合で、赤坂ドリブンズ・園田賢(最高位戦)が今期初トップを獲得。最下位に低迷するチームはこれで第1試合トップの鈴木たろう(最高位戦)と合わせて同日2連勝となり、チームに上位浮上の材料が生まれた。
この試合の対局者は渋谷ABEMAS・日向藍子(最高位戦)、セガサミーフェニックス・近藤誠一(最高位戦)、KADOKAWAサクラナイツ・沢崎誠(連盟)、園田の並びでスタート。東2局、園田は鳴いてテンパイした近藤に、リーチで応戦する。ペン七万と待ちは苦しいが一気通貫が確定したチャンス手。これを近藤からアガって、リーチ・一気通貫・裏ドラの8000点を手に入れた。
続く東3局も園田はリーチ攻勢で5200点をツモ、これでトップ目にいた日向をマクると、南1局はその日向をさらに突き放す3900点の直撃に成功。今期ここまで見放されてきたトップが色濃く見えてくる。
南3局、爆発力のある沢崎の親を迎え、園田にとってここは剣が峰だ。9巡目にテンパイすると、迷うことなく先制リーチで沢崎へプレッシャーをかける。これを力強くツモって4000点のアガリ、満貫をツモられてもOKのリードだ。南4局は沢崎にツモれば跳満、逆転となるリーチで攻め込まれたが、流局して園田が逃げ切りトップ、実に約6カ月半ぶりとなる勝利者インタビューへと移動した。
インタビューで園田は「連続トップなしのMリーグ記録を樹立してしまうんじゃないかと。本当、ほっとしています」と、今期初勝利を飾れたことに、喜びを爆発させた。チームの2連勝については「ドリブンズは連勝をするムードがあんまりなかったんですが、村上(淳・最高位戦)さんが『これは連勝だね』と言っていて、その通りになりましたね」と振り返った。
不調時にチームで何か変えたことはあったかと聞かれると「滝行に行こうとか、座禅がいいんじゃないかとか、いろいろ話すんですけど、結局何もやらなかったです」と笑って答え、「いろいろ手が入りました」と試合内容へ話題を移すとさらにしゃべり続け、視聴者からは「内容は1箇所にしとこうw」「こりゃ止まらんぞw」とツッコミが入った。
同日2連勝でチームは大きくスコアを戻し、最後方から7位浮上まであと1勝すれば並ぶ、というところ。これまでは4着のインタビューを半ば無理矢理、明るく乗り越えてきた園田が復調、“魔法使い”と呼ばれる多彩な攻めを展開できれば、あっという間に上位へ躍り出ることも十分に考えられる。インタビューの締めに園田はファンへ向けて「ちょっと上向きになってきたかと思います。やることは変わらないですが、1戦1戦、大事に向き合って頑張っていこうと思います」と伝え、ガッツポーズを決めた。
久しぶりの勝ちに酔いつつ、気持ちを引き締めた園田へファンからは「おめでとーーーー!!!!!」「嬉しそうで良いね」とエールのコメントが多数投げかけられていた。
【第2試合結果】
1着 赤坂ドリブンズ・園田賢(最高位戦)4万4600点/+64.6
2着 KADOKAWAサクラナイツ・沢崎誠(連盟)2万8100点/+8.1
3着 渋谷ABEMAS・日向藍子(最高位戦)2万5000点/▲15.0
4着 セガサミーフェニックス・近藤誠一(最高位戦)2300点/▲57.7
【11月5日終了時点での成績】
1位 EX風林火山 +348.7(20/90)
2位 KONAMI麻雀格闘倶楽部 +155.4(20/90)
3位 U-NEXT Pirates +1.7(20/90)
4位 渋谷ABEMAS ▲9.4(20/90)
5位 KADOKAWAサクラナイツ ▲43.2(20/90)
6位 TEAM雷電 ▲124.5(20/90)
7位 セガサミーフェニックス ▲137.8(20/90)
8位 赤坂ドリブンズ ▲190.9(20/90)
※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会
◆Mリーグ 2018年に発足。2019シーズンから全8チームに。各チーム3人ないし4人、男女混成で構成され、レギュラーシーズンは各チーム90試合。上位6チームがセミファイナルシリーズ(各16試合)、さらに上位4位がファイナルシリーズ(12試合)に進出し、優勝を争う。
(ABEMA/麻雀チャンネルより)







