わずか100点差で獲得した勝利、試合直後は何度も点数表示を確認した。プロ麻雀リーグ「大和証券Mリーグ2021」11月8日の第1試合、U-NEXT Pirates・瑞原明奈(最高位戦)が今期初トップ。開幕から4戦連続で2着と惜しい結果が続いていただけに、インタビューでは笑顔がはじけた。
【動画】今期初トップに笑顔の瑞原明奈
この試合の対局者は瑞原、EX風林火山・松ヶ瀬隆弥(RMU)、TEAM雷電・瀬戸熊直樹(連盟)、渋谷ABEMAS・多井隆晴(RMU)の並びでスタート。東1局は松ヶ瀬が多井から1万2000点をアガって、瑞原はそれを追いかける展開となった。最初のアガリは東3局、8巡目にリーチをかけると、鳴きで押し返す瀬戸熊からアガって、リーチ・平和・ドラの3900点を獲得した。
その後、瀬戸熊に2局続けてアガリを決められると、トップを争い瑞原・松ヶ瀬・瀬戸熊がほぼ横一線に並ぶ。さらにラス目の多井も親を残しているという状況で瑞原は南2局、赤を2枚持った手で、1枚目から積極的に白をポン。その後、カン四万のテンパイを組むと、さらに1筒を暗カンし、1ハンアップの効果を得た。これをツモって白・赤の4000点のアガリ。これで微差ながらトップ目に立つと、南4局は松ヶ瀬が瀬戸熊へ5200点の放銃、わずか100点差で瑞原が今期初トップを手に入れた。
4戦続いた2着の末の初トップに、インタビューで瑞原は「最後は手も悪く、『また2着になりそうな展開だな』と思って、横移動でトップになった時はビックリしたというか、拍子抜けで。でもとても嬉しいです、良かったです」と述べ、シビれる展開を経て勝ち取った1勝に、安堵の表情を浮かべた。
南2局、カン四万でアガリ切った状況は「100点差でトップだったので、暗カンしておいてよかったなと思いました。松ヶ瀬さんが7筒を手出しするまでは、他家の打点を上げる暗カンはする気がなかったんですが。あれでどうやら『(危険牌を引いて)回ったのかな?』と思って、『よし、1筒引いたら暗カンしよう』と思った瞬間に引いたので」と振り返った。
この時、松ヶ瀬は四万を掴み、危険を察知して回し打ちの打7筒としており、瑞原のピントはバッチリ合っていた。これには視聴者も「良く読めてる」「あのカンのおかげか」「事前準備できてていいね」「勝利の60符」とコメントを連投した。
この日、チームではオンラインのパブリックビューイングが行われ、控室の模様が動画配信されていた。これについて瑞原は「少しでも盛り上げることができたならよかったなと思っています」と語り、「これからもコツコツ戦法で頑張りたいと思います」と自らのフォームで戦い抜くと宣言した。
冷静に場を読み、的確にアガリを決め、瑞原は今期これまで5戦1トップで2着4回、脅威の連対率100%だ。海賊船の進撃を支える美麗海賊に、ファンからは「トップおめでとうございます」「はい最強女海賊爆誕」「すげー堂々としてるし可愛い」と祝福のメッセージが立て続いていた。
【第1試合結果】
1着 U-NEXT Pirates・瑞原明奈(最高位戦)3万900点/+50.9
2着 TEAM雷電・瀬戸熊直樹(連盟)3万800点/+10.8
3着 EX風林火山・松ヶ瀬隆弥(RMU)2万1300点/▲18.7
4着 渋谷ABEMAS・多井隆晴(RMU)1万7000点/▲43.0
※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会
◆Mリーグ 2018年に発足。2019シーズンから全8チームに。各チーム3人ないし4人、男女混成で構成され、レギュラーシーズンは各チーム90試合。上位6チームがセミファイナルシリーズ(各16試合)、さらに上位4位がファイナルシリーズ(12試合)に進出し、優勝を争う。
(ABEMA/麻雀チャンネルより)