4連続での箱ラス。人生最大の悪夢から、村上淳(最高位戦)が這い上がった。プロ麻雀リーグ「大和証券Mリーグ」11月9日の第1試合では、赤坂ドリブンズの村上が待望の今期初トップ。勝利者インタビューで絶不調時の心境を語った。
この試合は起家から村上、セガサミーフェニックス・東城りお(連盟)、KADOKAWAサクラナイツ・岡田紗佳(連盟)、KONAMI麻雀格闘倶楽部・高宮まり(連盟)の並びで始まった。まず仕掛けたのは前回4着、今期2勝目を狙う東城で、高宮から8000点を獲得。一方、村上は前戦までの悪い流れを引きずるかのような微妙な配牌も、続く東2局では国士無双狙いからの軌道修正で見事に小三元・チャンタ・ドラをツモって、1万2000点を手繰り寄せた。
「これはスゴい」「村上、天才か」「この手順は記録に残しとけ」。巧みな跳満ツモにファンが大盛り上がりする中、村上は女性雀士3人に囲まれるというやりづらさもある状況でも、不調を感じさせない落ち着いた打ち回しに終始。東4局では岡田にリーチ・ツモ・平和・タンヤオ・赤・裏ドラの1万2000点をツモられて同点トップとされるも、南3局では中・赤・ドラ3の8000点、南4局1本場では七対子・ドラ2の6400点(+300点)をアガり、岡田を突き放して嬉しい今期初勝利を決めた。
自身の4連続箱ラスは、チームが大きく沈む要因だと自覚していた。そんな苦しいチーム事情で、後輩の丸山奏子(最高位戦)が奮闘して個人2連勝。直近では鈴木たろう(最高位戦)、園田賢(最高位戦)が連続でトップを奪取し、最高の流れでバトンが渡ってきた。その流れを引き継いで勝利者インタビューの場に立った村上は、「本当にホッとしてます」と笑顔。不甲斐ない戦いが続いた間は、普段あまり連絡を取らない先輩や慕ってくれている後輩などに励まされていたそうで、「麻雀プロをやっててよかったって思います」と目を潤ませると、「割とアンチが多い僕だけど、今回は励ましてもらいました」とファンからも届いていたという温かいコメントにも感謝を伝えた。
【第1試合結果】
1位 赤坂ドリブンズ・村上淳(最高位戦)4万5200点/+65.2
2位 KADOKAWAサクラナイツ・岡田紗佳(連盟)2万900点/▲9.1
2位 KONAMI麻雀格闘倶楽部・高宮まり(連盟)2万900点/▲9.1
4位 セガサミーフェニックス・東城りお(連盟)1万3000点/▲47.0
※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会
◆Mリーグ 2018年に発足。2019シーズンから全8チームに。各チーム3人ないし4人、男女混成で構成され、レギュラーシーズンは各チーム90試合。上位6チームがセミファイナルシリーズ(各16試合)、さらに上位4位がファイナルシリーズ(12試合)に進出し、優勝を争う。
(ABEMA/麻雀チャンネルより)