誰も止められないこの強さ、個人連勝のリーグレコード更新にも王手だ。プロ麻雀リーグ「大和証券Mリーグ2021」11月11日の第1試合、EX風林火山・勝又健志(連盟)が今期5勝目を獲得し、これで重ねた勝利は個人4連勝、レコードタイ記録とした。
この試合の対局者は勝又、KADOKAWAサクラナイツ・内川幸太郎(連盟)、セガサミーフェニックス・近藤誠一(最高位戦)、TEAM雷電・本田朋広(連盟)の並びで開始。今期これまで6戦して4勝と絶好調の勝又、この日も東1局に7700点のアガリを決め、好スタートを切った。
勝又は東2局に近藤へ満貫を放銃するも、南1局に内川と本田の2軒リーチをかいくぐり、1500点と打点は低いが価値あるアガリ。劣勢でも簡単にはオリず、粘った末の加点だ。解説の小林剛(麻将連合)は「僕はもっと(早くに)オリてしまうかもしれない」と賛辞を送った。
1本場は流局し親番を続けると、2本場にはダマテンで満貫のテンパイ。すでに役あり、ドラ5筒と赤が2枚あること、さらには三色同順や一盃口への手替わりも見据えて勝又はダマテンを選択。これがバッチリとハマり、同じく三色同順、123の三色同順を志向した近藤が1筒と4筒のスライドで勝又へ放銃、勝又はタンヤオ・平和・赤2・ドラの1万2000点を、同点でトップを競るライバルから直撃した。このアガリで「今日もトップは勝又か」という雰囲気が色濃く漂った。南2局、そしてオーラスと、勝又は追いすがるライバルの親番を蹴り続け、終わってみれば5万点を超えた大トップ。これで個人4連勝とした。
インタビューでは「めちゃくちゃ手が入りますね」と笑顔を見せ、リーグ記録についても「嬉しいです」と素直に喜びを表現した。その一方で「トップを取ることが優勝に繋がる、無理そうならちゃんと守ってという、いつも通りの麻雀をしたいと思います」と“軍師”らしく結果や好調さに溺れず、地に足のついたコメントも。
昨期、チーム初優勝の立役者である勝又は、ファイナルシリーズでリーグレコードタイとなる個人4連勝を達成。同シリーズは7戦5勝、2着1回という驚異の成績を残しており、今期もその勢いは止まらないままだ。小林は勝又の勝ちっぷりに「みなさんも負けているところを見ていないのでは」と評し、この日の試合については「内容は満足いくものだったんでしょうね、反省点みたいなものがあんまり聞こえてこなかった」と述べていた。
ファンへ向けては「5連勝は意識せず、いい麻雀でトップを取れるように頑張っていきたいと思います」と告げ、“火”の文字が入ったリストバンドを掲げてガッツポーズ。本人は意識をしなくても、ファンは当然、記録を期待している。コメント欄は「勝又さんトップおめでとうございます!」「勝又またかつ!」「4連勝おめ」と祝福の声が連投されていた。
【第1試合結果】
1着 EX風林火山・勝又健志(連盟)5万500点/+70.5
2着 セガサミーフェニックス・近藤誠一(最高位戦)3万4200点/+14.2
3着 TEAM雷電・本田朋広(連盟)1万1600点/▲28.4
4着 KADOKAWAサクラナイツ・内川幸太郎(連盟)3700点/▲56.3
※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会
◆Mリーグ 2018年に発足。2019シーズンから全8チームに。各チーム3人ないし4人、男女混成で構成され、レギュラーシーズンは各チーム90試合。上位6チームがセミファイナルシリーズ(各16試合)、さらに上位4位がファイナルシリーズ(12試合)に進出し、優勝を争う。
(ABEMA/麻雀チャンネルより)