狙いすました2連勝、「たまたま」と語る謙虚さの中にも、したり顔が見て取れた。プロ麻雀リーグ「大和証券Mリーグ2021」11月22日の第2試合でKADOKAWAサクラナイツ・堀慎吾(協会)がこの日2勝目となる今期4勝目を獲得。チームは16日の沢崎誠(連盟)、19日のサクラナイツ・内川幸太郎(連盟)、そしてこの日の堀とトップが続き、リーグタイの5連勝を達成した。
第1試合で視聴者を唸らせ、連勝の期待を背に臨んだこの試合。堀は東家でスタートし、南家からはそれぞれセガサミーフェニックス・東城りお(連盟)、TEAM雷電・瀬戸熊直樹(連盟)、U-NEXT Pirates・瑞原明奈(最高位戦)の並びで戦いが始まった。
東3局1本場、堀は瀬戸熊と2軒リーチでぶつかり合う。瀬戸熊の3・6筒待ち、3筒なら三色同順の手に対して、堀も同じく三色同順、待ちはカン二万だ。これを瀬戸熊から討ち取ってリーチ・三色同順で5200点(+300)のアガリ。堀は半歩抜け出して視聴者に2連勝の予感を抱かせると、南1局の親番で猛チャージをかける。
まずは鳴いて3900点を決めると、1本場はリーチで6000点(+300点)、そして2本場はダマテンのままツモって、ツモ・一盃口・ドラ2の1万2000点(+600点)の加点に成功。持ち点は5万点を超え、こうなると誰もその影を踏むことすらできない。南4局1本場はトップ目ながら積極的に仕掛けてマンズのホンイツへ。ライバルそれぞれに字牌とマンズを絞らせ、時間を稼ぐとこれもツモって跳満のアガリとして自ら幕引き、6万点オーバーの大トップを収めた。
これでチームはリーグタイの5連勝、立役者の堀はこの日2連勝だ。インタビューでは「狙ってました」とにやり。第1試合で述べた「嬉しいです」に加えて「“かなり”嬉しいです」と喜びを表現した。チームスコアは+212.0まで伸び、これには「内川さんの連勝が本当に良かったと思います」と盟友の活躍を称えた。
この試合のターニングポイントとして東3局1本場、瀬戸熊との2軒リーチを挙げ、「三色同順で仕掛けて、供託を拾えれば十分と思っていたのがたまたまうまくいった。感触があったので。ちょっとオカルトっぽいですが」と語り、望外の結果に手応えを感じていたと明かした。
リーグは中盤戦に差し掛かるところ、展望については「セミファイナルへポイントをたくさん持っていくことが目標」として、それに対する自信も十分といった表情。ファンへ向けて深々とお辞儀をすると、コメント欄には「面白くなってきた」「サクラこのまま上がっていってくれ!」とエールが飛んだ。
「普通のツキならMVPは取れる」と豪語するビッグマウス堀。この日は連勝が期待された試合で結果を残し、上位のEX風林火山とKONAMI麻雀格闘倶楽部に迫る大量のポイントを得た。ベテラン沢崎、ダブルエースの内川、堀の好調が合わさり、さらに成長株の岡田紗佳(連盟)も控えるサクラナイツの動向が、中盤戦の台風の目となりそうだ。
【第2試合結果】
1着 KADOKAWAサクラナイツ・堀慎吾(協会)6万1800点/+81.8
2着 U-NEXT Pirates・瑞原明奈(最高位戦)2万3000点/+3.0
3着 セガサミーフェニックス・東城りお(連盟)1万7600点/▲22.4
4着 TEAM雷電・瀬戸熊直樹(連盟)-2400点/▲62.4
【11月22日終了時点での成績】
1位 EX風林火山 +513.2(28/90)
2位 KONAMI麻雀格闘倶楽部 +322.9(28/90)
3位 KADOKAWAサクラナイツ +212.0(30/90)
4位 渋谷ABEMAS ▲75.7(28/90)
5位 赤坂ドリブンズ ▲75.8(28/90)
6位 セガサミーフェニックス ▲229.3(30/90)
7位 U-NEXT Pirates ▲247.8(30/90)
8位 TEAM雷電 ▲419.5(30/90)
※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会
◆Mリーグ 2018年に発足。2019シーズンから全8チームに。各チーム3人ないし4人、男女混成で構成され、レギュラーシーズンは各チーム90試合。上位6チームがセミファイナルシリーズ(各16試合)、さらに上位4位がファイナルシリーズ(12試合)に進出し、優勝を争う。
(ABEMA/麻雀チャンネルより)








