加藤桃子清麗、超早指し無敗の西山朋佳女流三冠をついに撃破!「渡辺名人に教えてもらった」/将棋・女流ABEMAトーナメント
番組をみる »

 女流による早指し団体戦「第2回女流ABEMAトーナメント」の本戦トーナメント決勝、チーム西山とチーム加藤の対戦が12月6日に放送され、チーム加藤のリーダー加藤子清麗は最終第9局での勝利を含め2勝1敗と活躍し、チームの優勝に大きく貢献した。フルセットの末の決定局もクライマックスではあったが、優勝への流れを生んだのは相手の西山朋佳女流三冠とのリーダー対決となった第3局。予選、本戦と無敗の9連勝と、超早指しで圧倒的な強さを誇ってきた「剛腕」を止めて勝ったことが、後の優勝へとつながり、ファンからも「これが清麗!」「桃ちゃんすごい」「これは感動!」といった声が多く寄せられた。

【動画】頂点に立ったチーム加藤の3人と渡辺明名人

 打倒西山。これを果たさない限り、優勝がないというこの決勝で、加藤清麗が大仕事をやってのけた。西山女流三冠は持ち時間5分、1手指すごとに5秒加算というフィッシャールールにおいて、今大会が初体験ながら全く他を寄せ付けないような内容で、予選から個人9連勝を果たしてきた。時には残り持ち時間が初期状態を超える6分台で終局することもあり、加藤清麗にしてもまさに最大の壁だった。

 リーダー対決となった第3局は、試合の前半戦ながら早くも追い詰められていた。第1局で香川愛生女流四段、第2局で野原未蘭女流初段が相次いで敗れ、いきなり2つの差をつけられた。「うちの子たちが負けてしまったので、取り返したい。前進するのみ、思い切り当たりに行きたい」と、溢れる気持ちを隠さずに盤へと向かうと、加藤清麗が居飛車、西山女流三冠が三間飛車の対抗形から、中盤はやや有利に。さらに終盤には急に大チャンスが到来すると、この絶好機を逃さず100手で快勝した。これには監督を務めた渡辺明名人(棋王、王将)も「この1勝は偉い。負けたらもう、6回戦ぐらいで終わっていた」と、無敗の敵将を討ち取ったことの大きさを称えていた。

加藤桃子清麗、超早指し無敗の西山朋佳女流三冠をついに撃破!「渡辺名人に教えてもらった」/将棋・女流ABEMAトーナメント

 ドラフト会議で結成された3人組に、監督の渡辺名人。限られた時間の中ではあったが、4人は公式戦もある中、時間を割いてこの大会へ熱心に準備を進めていた。今回がコーチングのいい経験になると明かしていた渡辺名人から、加藤清麗は多くのことを学んだ。「渡辺監督にはたくさん教えていただいた。それを活かせたかどうかはわからないんですが、少なくとも不安要素を取り除いてくださって、自信もつけてくださった。本当に感謝しかないです」。優勝を決めた一局の後のコメントだが、西山女流三冠に勝利できたことも、この指導があってのことだろう。大会の収録後には、女流棋界の2トップのもう一人、里見香奈女流四冠から清麗のタイトル奪取に成功し、公式戦でもこの学びを結果に結びつけた。

 仲間と学び、戦うこと、さらに名人に教えてもらうこと。今回の団体戦でなければ経験できなかったことを全てプラスに結びつけた加藤清麗。団体戦優勝という結果だけでなく、実に多くのものを手に入れた。

◆第2回女流ABEMAトーナメント 第1回は個人戦として開催され、第2回から団体戦に。ドラフト会議で6人のリーダー棋士が2人ずつ指名し、3人1組のチームを作る。各チームには監督棋士がつき、対局の合間にアドバイスをもらうことができる。3チームずつ2つのリーグに分かれ総当たり戦を行い、上位2チームが本戦トーナメントに進出する。対局は持ち時間5分、1手指すごとに5秒加算のフィッシャールール。チームの対戦は予選、本戦通じて、5本先取の9本勝負で行われる。
(ABEMA/将棋チャンネルより)

【動画】頂点に立ったチーム加藤の3人と渡辺明名人
【動画】頂点に立ったチーム加藤の3人と渡辺明名人
【動画】チームは準優勝も個人は11勝1敗と断トツの西山朋佳女流三冠
【動画】チームは準優勝も個人は11勝1敗と断トツの西山朋佳女流三冠