トレンド入りするも現実味が感じられない…?大石あきこ議員「れいわ新選組の経済政策を理解してもらえるよう努力したい」
大石あきこ議員が生出演
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 18歳以下への10万円相当の給付について、岸田総理大臣はきのう、年内であっても現金一括で支給することを選択肢の一つにするという考えを示した。

 この問題について、12日に放送されたNHK『日曜討論』で、「そもそも10万円では足りない」などと鋭く指摘、名前がTwitterトレンドにも登場したのがれいわ新選組の大石あきこ衆議院議員だ。

【映像】大石あきこ議員が生出演、疑問に答える

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 番組では共演した日本維新の会や、大阪府の吉村知事の事業についても批判するなど、一部では“維新キラー”との異名も取る大石議員。「ベースは維新の大阪府政を正すところだ」と話す。「3年前に大阪府の職員を辞めて、府議会を正そうということで無所属で出馬して落選した。その後も無所属で政治活動をしていたが、山本太郎の生き様というか政治理念に共感して、約2年前かられいわ新選組での活動を始めるようになった」。

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 そんな大石議員は、元自治体職員としての経験も踏まえ、「クーポンにすることで、予算の1割ぐらいが事務費に消えるということだから、事務作業の量としても、大変すぎるほど大変だ。当初は“子どものランドセルが必要になる春ぐらいに”とか言っていたけれど、いつまでずれ込むのか。自治体の中の人たちは、そういう目で見ていると思う。

 国民としても、年内に振り込まれるのかなと期待しているだろうが、もう無理だ。仕組み的には予算が通った後、自治体に“予算があるから取りに来てね”みたいな感じになり、そこから手続きに入ることになる。やはり、本当に振り込まれる時期を言ってあげてよ、みたいな気持ちがある。結局困るのは、もらう側の国民だから」と政府を批判した。

■「みんなもっと欲しいもっと欲しい、となるはずだ」

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 一方、れいわ新選組では、「大人の貧困を解消すれば子どもにお金が使われる」として、「国民一人当たりに20万円給付」の案を提示している。これに対しカンニング竹山が「国民全員に20万円となると相当な額になるはずだ。その財源をどこから作るのか」と質すと、大石議員は「新規国債の発行だ。みなさん、それは国民が返さなくてはいけないはずだというが、そうではない。塩漬けにしてもいいし、好景気になって世の中にお金が余り出したら税金で回収し、返すという形にしてもいい」と説明。

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 また、ギャルユニット「ブラックダイアモンド」リーダー、あおちゃんぺが「ほっといてもいい、となったら、みんなもっと欲しいもっと欲しい、となるはずだ。新しいお金を発行しまくったら世の中の物価が…という問題が出てくるのではないか」と重ねて質問すると、大石議員は「インフレ2%上限というのが国の目標だし、合意があることだ。れいわ新選組では、そこまでに1人あたり何万円配り続けられるかというシミュレーションをやっている。一人暮らしであれば20万円というのは必要な額だと思うし、コロナで苦しんでいる非正規の方、特に女性の問題は深刻で、自殺する方も増えている。そうしたことも踏まえ、1人1カ月20万円を3カ月間はいけるという計算をしたということだ」とした。

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 山本太郎代表にインタビューをしたというジャーナリストの堀潤氏は「れいわとしては、政府は“デフレ脱却”と言ってインフレターゲット2%までやったのに、上限までお金を刷っていないじゃないか。手元の資金がなければ経済の復興はできないので、今すぐ上限まで刷って、さらに消費税を廃止することでインフレを起こしていこうと。そこで生まれる税収を、経済政策の財源に充てようという主張だ」と補足。「なんとなく給付金を出すという話になっているけれど、今までのアベノミクスはなんなの?といったことがあまり議論されないまま来てしまっている。そこを見直そうという主張が、先日の選挙でも支持されたのではないか」と指摘した。

■「なぜ三菱東京UFJ、三井住友、みずほではなく、ゆうちょ銀行に口座を作るのか」

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 また、「NO YOUTH NO JAPAN」代表理事の能條子氏は「全ての人に均等に配るのが正しい政策なのか、とも思う。将来のことを考えると貯金せざるを得ないとか、子どもを持てる気がしない、学費が払えないという人たちもいる。クーポンが良いとは思わないが、介護や子育てに回すという議論にはならないのか」。

 大石議員は「前回の10万円給付で消費に回ったのは約3割というシンクタンクの調査もある。つまり、7割は貯蓄した。なぜなのか。それはお金がない、将来不安、自己責任の世の中だからだ。そこで、もっと配るべきだったのではないのかということだ。もちろん、1人1カ月20万円さえ配ったら全部が救済できることはない。これは、少なくとも必要だ、という額であって、住まいを追い出されている人たちに向けた、誰でも住める公的な住宅なども必要だ。中期的、長期的に変えていかなくてはいけない問題もある」と回答。

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 さらにテレビ朝日平石直之アナウンサーが「なぜ三菱UFJ、三井住友、みずほではなく、ゆうちょ銀行に口座を作るのか。本当に政権を取る気があるなら、こういうところで個別の銀行名を出すというのは不用意だ。ましてやゆうちょ銀行は民営化し、上場しているので国有企業でもない。むしろこういう時は銀行口座にしておかないといけないのではないか」と切り込む。

 大石議員は「全員に対して政府が速やかに作れるのであれば、絶対にゆうちょでないといけない、というわけではない。ただ、あえていえば、郵政民営化が正しかったのか、正しくなかった、という思いもある。役所が守るべき、全国津々浦々にあった郵便局など、公的な資源を民間に売ってしまって、地方の人が困ってしまう実態がある。その問題提起する意味で、一石二鳥だということだ」と反論した。

■「フォローを入れないといけないぐらいエキセントリックになっちゃっている」

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 ここまでの議論を受け、堀氏は再び「思わず助け船を出したくなる」と苦笑、「説明が足りないところがあると思う。ゆうちょは議決権ベースで政府が80%以上の株を保有しているので、手数料やインフラも含め、メガバンクよりも速やかにできるのではないか、ということ。加えて、田舎に行くと三菱UFJの支店はないが、ゆうちょなら隅々までインフラ網がある。れいわ新選組は今まで山本さんが引っ張ってきて、大石さんのようなスターも生まれたんだけど、掲げている政策をどうやって社会に分かりやすく説明するかが、次の選挙では求められるのだろう」とアシストした。

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 堀氏の指摘も踏まえ、大石議員は「私たちには“価値転換”みたいな部分もあるから、必ず少数派から始まる。だからこそ、エッジのきいた部分を強調すると、フォローを入れないといけないぐらいエキセントリックになっちゃっている部分がある。そういう穴を埋め、現実味もあるものだと理解してもらえるような努力をこれから私はやっていきたい。実際、海外ではこういう話が進んで、予算化もされてきている。国内でも、自民党の中にも積極財政派が出てきている。時間の問題だと思うし、一刻も早く価値転換が起きればいいなと思う」と話していた。(『ABEMA Prime』より)
 

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