将棋の棋王戦挑戦者決定二番勝負の第1局が12月21日に行われ、永瀬拓矢王座(29)が郷田真隆九段(50)に114手で勝利、渡辺明棋王(名人、王将、37)への挑戦権を獲得した。
【中継】棋王戦 挑戦者決定戦 第一局 永瀬拓矢王座 対 郷田真隆九段
郷田九段の矢倉、永瀬王座が中住まいの相居飛車から始まった一局は、郷田九段が穴熊に移行するなどがっちり囲ったのに対し、永瀬王座は中住まいのバランス型を採用し、戦いのタイミングを見定めた。玉頭となる端攻めを契機に、銀桂の交換に成功しペースを握った永瀬王座は、金銀4枚を並べて強固と見られていた郷田陣の攻略し、その後も危なげなく押し切る快勝を収めた。
永瀬王座の棋王戦五番勝負は4期ぶり。現在、渡辺棋王は同タイトルを9連覇中で、10連覇を阻止すべく、番勝負に臨むことになる。対局後、取材に応じた永瀬王座は、「先手は堅さが主張だと思って、後手はバランス。こちらがかなり薄い形なので、神経を使う将棋だと思っていました」と語ると、挑戦権獲得には「一局一局大変だったんですが、自分の課題を克服できればと思って指していました」とコメント。渡辺棋王の挑戦については「(前回の挑戦は)その時は、かなり実力差があるという風に感じましたので、少しでも差が縮めるように頑張りたいです」と意気込んだ。
(ABEMA/将棋チャンネルより)