一度のアガリがとにかく高く、ド派手だ。プロ麻雀リーグ「大和証券Mリーグ2021」1月7日の第2試合、セガサミーフェニックス・茅森早香(最高位戦)が倍満、跳満と高打点を決め快勝。試合後は笑顔いっぱい、奪首へ向けて意気揚々となった。
第1試合はチームの精神的支柱の近藤誠一(最高位戦)が苦渋のラスを引き、挽回を期して臨んだこの試合の対局者はEX風林火山・松ヶ瀬隆弥(RMU)、渋谷ABEMAS・多井隆晴(RMU)、茅森、赤坂ドリブンズ・園田賢(最高位戦)の並びで開始した。茅森は東1局から積極的にリーチと鳴きを繰り出し、アガリはないものの2局連続のテンパイ料で加点。親満貫で先制した多井を追撃すべく、東2局3本場にドラの中を対子にして、リーチを敢行した。これを最後のツモで引き当て、さらに裏ドラも乗せてリーチ・ツモ・七対子・ドラ2・裏ドラ2の1万6000点(+900点)、倍満のアガリを完成させた。
南1局に茅森は、また違った形の高打点を狙った。手牌が端っこに寄り、チャンタ系の手が見えてくる。鳴いてしまえば打点は台無しとなるこの手を、自らのツモだけでテンパイし、カン二万待ちをダマテンに。するとこれが山に3枚も残っており、園田のリーチを受けた直後にこれをツモ。ツモ・純チャン・三色同順で1万2000点、美しい手が完成した。大量リードを保って、南4局を迎えると、茅森は2つ鳴いて5200点のテンパイ。すぐに親の園田からアガって、自身5戦ぶりの3勝目を挙げた。
インタビューで茅森は「近藤さんがラスを引いてしまったので、ここはちょっと取り戻そうと」とニッコリ。その近藤が自虐的に「大黒柱はもう俺じゃない」と述べたことについては「言ってましたね」と笑い、女性選手の活躍が目立つ現状、チームの雰囲気は「めちゃめちゃ良いです」と語り、さらに「お父さんも頑張って」と画面越しにエールを送った。
東2局3本場の倍満、会心の七対子については「七対子はツモって裏乗ったら大きいのでリーチですね」と満足げ。全選手トップとなる平均打点(8550点)については「1000点とかで鳴いたとしてもアガれないんですよ」とその理由を語り、これに視聴者からは「ぜいたくな悩みやw」「あらうらやましい」「なんやそれw」とツッコミも。
ファンへ向けては「みんな調子が良くて、きっとお父さんも上がってきてくれると思うので、これからもいっぱいプラスを増やしていきたいと思います」と語り、しっかり決めポーズ。
赤が3枚入ったルールながら、リーグ断トツの平均打点を叩き出している茅森。Mリーグ1年目のみタイトルに制定されていた際にはそれを受賞している。今期スタート直前のインタビューでは「私は大きなトップというのがあまりないので、打ち方を変えていこうかなと思っています」とフォーム改善を語っており、その高打点宣言は有言実行、天才改め「打点女王」に視聴者からも賛辞が投げかけられていた。
【第2試合結果】
1着 セガサミーフェニックス・茅森早香(最高位戦)5万点/+70.0
2着 渋谷ABEMAS・多井隆晴(RMU)2万7100点/+7.1
3着 赤坂ドリブンズ・園田賢(最高位戦)1万4200点/▲25.8
4着 EX風林火山・松ヶ瀬隆弥(RMU)8700点/▲51.3
【1月7日終了時点での成績】
1位 KONAMI麻雀格闘倶楽部 +260.8(54/90)
2位 セガサミーフェニックス +226.8(54/90)
3位 EX風林火山 +139.5(54/90)
4位 KADOKAWAサクラナイツ +127.1(54/90)
5位 U-NEXT Pirates +96.4(54/90)
6位 渋谷ABEMAS +21.1(54/90)
7位 赤坂ドリブンズ ▲257.9(54/90)
8位 TEAM雷電 ▲633.8(54/90)
※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会
◆Mリーグ 2018年に発足。2019シーズンから全8チームに。各チーム3人ないし4人、男女混成で構成され、レギュラーシーズンは各チーム90試合。上位6チームがセミファイナルシリーズ(各16試合)、さらに上位4位がファイナルシリーズ(12試合)に進出し、優勝を争う。
(ABEMA/麻雀チャンネルより)








