矢倉が全然終わってない!54歳・佐藤秀司八段の快進撃に将棋界が大騒ぎ「完璧だった」「神が降りてきた」
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 将棋の有名戦術の一つ、「矢倉」。居飛車で指すのであれば、初心者から中級、上級者まで、必ず通る道と言ってもいいほどだ。かつて増田康宏六段(24)が10代のころに「矢倉は終わった」という意味合いの発言で盛り上がったこともあるが、後に「矢倉は終わらない」という本を出した佐藤秀司八段(54)が昨年の早指し棋戦で大活躍。将棋界からは「完璧だった」「神が降りてきた」と、次々に驚きの声が挙がったという。

【動画】森下卓九段が驚いた佐藤秀司八段の大活躍

 佐藤八段についての話題が出たのは、「第1回ABEMA師弟トーナメント」のチーム動画で、森下卓九段(55)と増田六段がトークしていた時のこと。この「矢倉が終わらない」が出版された時に、増田六段は「矢倉は終わってませんでした。私もこの本で勉強します」というコメントを帯に寄せている。一時期、矢倉に変わって雁木が大きな注目を集めており、プロの間でも移行した棋士もいたが、佐藤八段はブレずに矢倉党として研究を重ねていた。これに同世代の森下九段は「真面目に一生懸命に打ち込んでこられた。矢倉も終わっていないけど、佐藤秀司も終わっていない。私もあやかりたいです」と、我が事のように喜んでいた。

 この佐藤八段が、さらに輝く舞台に立ったのが、昨年初めて行われた「SUNTORY 将棋オールスター 東西対抗戦」だ。棋士を所属する東西に分けてファン投票で2人ずつ、さらにあと3人ずつは予選を勝ち抜いた棋士で、計5人ずつの団体戦を行うという企画だ。東京予選のCブロックに参加していた佐藤八段だが、同ブロックには佐藤性だけでも日本将棋連盟会長でもある佐藤康光九段(52)、名人3期の実績を誇る佐藤天彦九段(33)が入るなど、33人による激戦区と言われていた。

 森下九段は1回戦で羽生世代の一人、郷田真隆九段(50)に敗れたものの、佐藤八段はベテラン、若手を次々と撃破し、準決勝では佐藤天九段との“佐藤対決”に勝利。さらに決勝では郷田九段を下して、周囲の予想を覆す予選突破を果たした。

 日本将棋連盟の専務理事も務める森下九段が、この最終結果を聞いたのは翌日のこと。「(佐藤康)会長が『誰が抜けたか知ってる?』と言うから、天彦君ですか、会長ですかって聞いたんです。そうしたら『同じ佐藤なんだけどね』と言うので天彦君かと思ったら「それが修司さんなんだよ」って(笑)。冗談がひどいんじゃないの?って言ったら『冗談じゃないよ』と(笑)。会長が言うには内容が素晴らしくて、神が降りてきたとした思えない将棋だったと言っていました」。この絶賛された一局は、郷田九段との決勝でのもの。「序盤から寄せに至るまで緩みがなくて完璧だったと。本当にびっくりして、私も頑張らないといけないなと思いました」と、同じ50代の活躍に心を燃やしたという。

 なお、佐藤八段は同大会の決勝で、藤井聡太竜王(王位、叡王、棋聖、19)と対戦。夢が叶ったとばかりに全力をぶつけると、初手から1手30秒未満という若手有利のルールの中でも好勝負を演じ、会場に集まったファンからも大きな拍手を受けていた。

◆第1回ABEMA師弟トーナメント 日本将棋連盟会長・佐藤康光九段の着想から生まれた大会。8組の師弟が予選でA、Bの2リーグに分かれてトーナメントを実施。2勝すれば勝ち抜け、2敗すれば敗退の変則で、2連勝なら1位通過、2勝1敗が2位通過となり、本戦トーナメントに進出する。対局は持ち時間5分、1手指すごとに5秒加算のフィッシャールールで、チームの対戦は予選、本戦通じて全て3本先取の5本勝負で行われる。第4局までは、どちらか一方の棋士が3局目を指すことはできない。
(ABEMA/将棋チャンネルより)

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