喫煙を注意した高校生が暴行され重傷 電車内で迷惑行為を確認したら躊躇なく“SOSボタン”を
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 栃木県で電車内での喫煙を注意されたことに腹を立て、男子高校生に暴行を加えたとして、飲食店従業員の宮本一馬容疑者(28)が逮捕された。

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 JR宇都宮駅から知人と2人で電車に乗り、優先席に座った宮本容疑者は、1つ先の雀宮駅を過ぎたあたりで寝転がって喫煙をはじめたという。これに対し、近くに座っていた男子高校生が「お兄さんタバコ吸ってますね。やめてもらえませんか?」と喫煙をやめるよう求めた。すると、宮本容疑者は逆ギレし、顔を近づけるなどの威嚇をはじめ、2人はもみ合ったあと、宮本容疑者が一方的に男子高校生に暴行を加え始めた。

 10分以上にわたり殴る蹴るなどの暴行を受けた男子高校生は、顔の骨を折られ、全治不詳の重傷。男子高校生の父親によると、「(宮本容疑者に)駅から降ろされて。『降りないと、周りの友達もやるぞ』みたいなことを言われた」という。

 宮本容疑者の同行者と、男子高校生の3人の友人は暴行を止めようとしたが、他の乗客の中に止める人は誰もいなかったということだ。

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 関わるべきか、関わらざるべきか――。街中で考えを聞いてみると、「止めに入りたいですけど、やっぱり怖いと思うので」(20代女性)、「止めには入りますよね。まして高校生だったらなおさら」(20代男性)、「どっちかっていうと割って入る方だから、とっさに止めたかもわからないですね」(70代男性)という声が聞かれる。

 一方で、「足を引っかけられたとかで、キレて(電車から)引きずり降ろしている場面を見たことがあります」(20代女性)、「知らない男の人にお姉ちゃんの髪の毛わしづかみにされて、すごい引っ張られたっていう。やられたのは私じゃないけど、めちゃめちゃ怖かったです」(30代女性)と、恐怖の電車内トラブルに遭遇したという人も。

 男子高校生の行動について、東京工業大学准教授の社会学者・西田亮介氏は「大変勇敢だった。社会的なマナーを守るべく、誰かが注意しないといけないと考えたのだろう」と推察する一方で、「相手がどんな人なのかわからない、何を持っているのかわからない大変危険な状況だ」との見方を示す。

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 電車内等で迷惑行為を確認した際の対応について、JR東日本は「駅社員、または乗務員、警備員に知らせ、車内では躊躇なくSOSボタンを押して乗務員に知らせる」よう呼び掛けている。

 西田氏はそれが基本だとした上で、「最近、車両も大幅に改善されていて、SOSのボタンやカメラも付くようになっている。無理は禁物だ」とした。(『ABEMAヒルズ』より)

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