将棋のALSOK杯王将戦の七番勝負第3局が1月29日に行われ、渡辺明王将(名人、棋王、37)が封じ手し、1日目を終了した。翌30日の午前9時ごろに封じ手が開封され、挑戦者の藤井聡太竜王(王位、叡王、棋聖、19)の手番から再開する。相掛かりから始まったが、形勢は互角で本格的な戦いがようやく始まったばかり。2日目から、いよいよ両者の構想がぶつかり合う。

【動画】朝日杯では「がっくり」シーンが話題になった藤井聡太竜王

 第1局は大熱戦の末に藤井竜王が勝利、第2局は1日目からリードした藤井竜王がそのまま快勝を収め、シリーズ2連勝とした。藤井竜王は本局に勝利すれば史上4人目、最年少での五冠に王手をかけるが、3連覇中の渡辺王将としても、まずは1勝を挙げてシリーズの流れを取り戻したいところだ。

 第3局はトップ棋士の間でも数多く指させるようになった相掛かりでスタート。駒組みの最中に角交換こそあったものの、その後は再び形を整える指し手が続き、1日目の終わりが近づいたところで、ようやく駒がぶつかり始めた。第2局には藤井竜王が自己最長の2時間28分、渡辺王将も休憩時間を含めて2時間超の大長考合戦になったが、本局の1日目は最長でも渡辺王将の59分。勝負の大きな分かれ目となるポイントは先に待っていると見ているようだ。

 持ち時間は各8時間の2日制で、先手は藤井竜王。

【封じ手時の残り持ち時間】

渡辺明王将 4時間4分(消費3時間56分) 藤井聡太竜王 4時間29分(消費3時間31分)
(写真提供:日本将棋連盟)

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