まさしく緩急自在。EX風林火山の松ヶ瀬隆弥(RMU)が、軽打と強打を織り交ぜた闘牌で自身6戦ぶりとなるトップを飾り、ファンを熱狂させた。
「下を見なくていいように大きなトップを取りたい」。前回3着、直近5戦でトップなしの松ヶ瀬は、試合前から気合が入っていた。起家からセガサミーフェニックス・魚谷侑未(連盟)、TEAM雷電・本田朋広(連盟)、赤坂ドリブンズ・村上淳(最高位戦)、松ヶ瀬の並びで始まったプロ麻雀リーグ「大和証券Mリーグ2021」2月1日の第1試合、松ヶ瀬は東1局から先制攻撃を仕掛けた。無駄のない打ち筋でわずか5巡目にて白と北のシャンポン待ちでリーチをかけると、次順で自風牌の北を手繰り寄せてリーチ・一発・ツモ・北の8000点。東2局1本場でもリーチ・ツモ・平和・赤・ドラの8000点(+300点)をアガり、早々に頭一つ抜け出した。
ここまで満貫2回と強打を続けた松ヶ瀬は一転、東3局1本場では軽打にシフトチェンジした。わずか4巡目、直前の捨て牌を考慮して、2索と7筒のシャンポン待ちでリーチ。結果的にリーチ・一盃口の2600点(+300点)を村上からアガったが、これは跳満で構える魚谷、追っかけリーチをした親の村上を払い除ける点数以上に価値ある一撃で、実況や解説者をうならせた。南場に突入しても松ヶ瀬は攻撃の手を緩めず、南2局1本場では2600点(+300、供託1000点)、南3局では満貫・8000点を加点。圧倒的トップで迎えたオーラスでは、強欲に形式テンパイを狙う姿勢も見せた。
恰幅の良い豪快な風貌ながらも、料理の腕前は一流と繊細さも併せ持つ。様々な引き出しを駆使して大トップを決めた松ヶ瀬は、勝利者インタビューで「うまいこと牌が寄ってきてくれたので、戦いやすくはあった」とコメント。現在2位のチームに大量ポイントを上乗せしただけでなく、個人ポイントも3位とトップを狙える位置に付けたが、これについては「チームポイントの方が優先」とし、「フェニックスとドリブンズ、ボーダーの2チームがいたので、そことの差を広げるのがレギュラー通過に一番近い」と自身の戦いぶりを冷静に振り返った。「レギュラーシーズンを突破してセミファイナル、ファイナルと勝ち進めるように頑張る」と、インタビューラストで力強く語った松ヶ瀬。その凛々しく頼もしい姿にはファンも魅せられた様子で、「ガセさん、お見事です」「つよカッコイイ」「マジで強いわ」「実力あるなぁ」「さすがや」などと多くのメッセージが殺到した。
【第1試合結果】
1位 EX風林火山・松ヶ瀬隆弥(RMU)5万2900点/+72.9
2位 TEAM雷電・本田朋広(連盟)2万1800点/+1.8
3位 赤坂ドリブンズ・村上淳(最高位戦)1万6800点/▲23.2
4位 セガサミーフェニックス・魚谷侑未(連盟)8500点/▲51.5
※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会
◆Mリーグ 2018年に発足。2019シーズンから全8チームに。各チーム3人ないし4人、男女混成で構成され、レギュラーシーズンは各チーム90試合。上位6チームがセミファイナルシリーズ(各16試合)、さらに上位4位がファイナルシリーズ(12試合)に進出し、優勝を争う。
(ABEMA/麻雀チャンネルより)







