将棋の順位戦B級1組12回戦が2月3日に行われ、稲葉陽八段(33)が松尾歩八段(41)に94手で勝利した。これで稲葉八段は今期成績を8勝3敗とし、同組の2番手に浮上。9勝2敗で首位を走る藤井聡太竜王(王位、叡王、棋聖、19)を追いかける中、次局に勝利すれば1期でのA級復帰を果たす。
【中継】順位戦 B級1組 12回戦 松尾八段 対 稲葉八段 郷田九段 対 佐々木七段 屋敷九段 対 横山七段
角換わりから始まった一局は中盤から松尾八段のペースで進んだものの、辛抱強く絶え続けたことが夜戦に入ってから効果を発揮。攻めの手番が回ってきたところで一気に形勢をひっくり返すと、その後は隙なく寄せ切る鮮やかな逆転勝利を収めた。
稲葉八段は1回戦で佐々木勇気七段(27)、3回戦で横山泰明七段(41)に敗れたものの、2回戦では藤井竜王に勝利。序盤3局を1勝2敗と、昨期陥落したA級への復帰には厳しいスタートになっていたが、その後は本局の勝利を含めて7勝1敗。名人挑戦経験もある地力を発揮し、復帰まであと1勝まで迫った。
最終戦で稲葉八段は勝利すればA級復帰だが、敗れた場合でも他の棋士の結果次第ではA級行きが決まる。
(ABEMA/将棋チャンネルより)