ブランクがあっても、安定感のある打ち回しは変わらない。プロ麻雀リーグ「大和証券Mリーグ2021」2月3日の第1試合、渋谷ABEMAS・日向藍子(最高位戦)が今期2勝目を獲得。試合後は高揚した顔で戦いを振り返り、また麻雀への溢れる愛を口にした。
日向にとって約3週間ぶりの登板となるこの試合、対局者はセガサミーフェニックス・東城りお(連盟)、KADOKAWAサクラナイツ・沢崎誠(連盟)、日向、TEAM雷電・瀬戸熊直樹(連盟)の並びで開始した。東1局、ドラ5筒で日向には赤5筒があり、早々のチャンス手だ。6巡目にテンパイすると、すでに満貫が確定しているところからさらに上を目指してリーチ。沢崎から追っかけリーチが入るも、日向はこれを一発ツモ。リーチ・一発・ツモ・タンヤオ・赤・ドラ2の1万2000点を手に入れた。
その後は沢崎からの猛攻を受けるも、日向は自分がアガれないとみるや字牌やキー牌を絞り、鳴かせず、決して振り込まずという固い打ち回し。じっと次のチャンスを待った。南2局、親番の沢崎が3つ鳴いてテンパイ、周囲へプレッシャーをかけているところで日向も追い付いた。待ちは良形に取れるところもあったが、沢崎を警戒して新ドラ一万の単騎に受けた。結果的にこれはロン牌ではなかったが、この慎重な打ち回しが大正解。ハイテイでこの一万を引き当てて、日向はツモ・ハイテイ・赤・ドラ2の8000点をゲット。最高の形で沢崎の親を落とし、南4局には瀬戸熊の反撃も振り切ってトップで終了。今期2勝目を獲得した。
勝利者インタビューに登場した日向は「体調を崩してしまって、周囲に迷惑をかけてしまっていて、その中で『ABEMAS三兄弟』がじわじわプラスしてくれていたので、良かったです、トップが取れて」と、チームメイト多井隆晴(RMU)、白鳥翔(連盟)、そして松本吉弘(協会)の頑張りに合わせて自身も貢献できたこの試合を喜んだ。さらに「(個人成績の)マイナス200がすごく足を引っ張っているなと思っていたんですが『そんなのは気にしなくていいよ』と日頃から仲間には言われています」と語り、良い精神状態で戦いへ臨めていることも添えた。
これまでレギュラーシーズン、ポストシーズン通じて、日向はすべてプラスと安定感抜群。この日はその底力が戻り、終盤戦へ向けてチームに必要な戦力が整った。またこの試合終了時でチーム全体の4着回数はリーグ最少の9回と非常に少ない。第2試合で松本が4着となりようやく2ケタとなったが、それでも次に4着が少ないKADOKAWAサクラナイツ、U-NEXT Piratesの15回に比べて圧倒的だ。
堅実な戦いぶりを支えてくれるファンへ向けて日向は「長らく2勝目をお待たせしてしまいました。チームのポイントをプラスできて嬉しいです!」と語りかけ、最後は決めポーズと共に「麻雀LOVE」とささやいた。これにファンからも「笑顔かわいいね!」「藍子最高!」「「おめでとう!!ひなちゃん!!!」とエールが多数投稿されていた。
【第1試合結果】
1着 渋谷ABEMAS・日向藍子(最高位戦)4万2300点/+62.3
2着 KADOKAWAサクラナイツ・沢崎誠(連盟)2万5400点/+5.4
3着 セガサミーフェニックス・東城りお(連盟)2万1600点/▲18.4
4着 TEAM雷電・瀬戸熊直樹(連盟)1万700点/▲49.3
※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会
◆Mリーグ 2018年に発足。2019シーズンから全8チームに。各チーム3人ないし4人、男女混成で構成され、レギュラーシーズンは各チーム90試合。上位6チームがセミファイナルシリーズ(各16試合)、さらに上位4位がファイナルシリーズ(12試合)に進出し、優勝を争う。
(ABEMA/麻雀チャンネルより)