「長い間(雪が)降り続くということが考えられる。1月6日とはまた違った社会的な影響を考えて、大雪に関する緊急発表をさせていただいている」
気象庁と国土交通省は9日、合同で会見を開き、「今から備えをしていく必要がある」と呼びかけた。10日朝からの予想降雪量(24時間)は、山梨県で20~40cm、長野県と静岡県で10~20cm、東京など平野部で5~10cmなどと予想されている。
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関東では少しの積雪でも交通機関のダイヤが大幅に乱れたり、車のスリップ事故が起きたりするおそれがある。気象予報士の松葉三佳氏に注意点などを聞いた。
Q.1月6日にも大雪が…今回も同じような種類の雪?
東海では明け方頃から雪や雨、関東では朝から雪や雨が降り、ピークは夜と予想されている。南岸低気圧による関東の雪というのは予想が難しく、予想より「降る」ことも「降らない」こともある。前回、1月6日の大雪の時は、前日までは都心ではうっすら、降っても1cm程度と予想されていた。しかし、実際は都心で10cm積もったので、予想よりも降るかもしれないと思って対策していただくのがよいと思う。
今回は「湿った雪」のため、重くて付着しやすい、固まりやすいという性質がある。例えば、電線などについて停電してしまうことなどが考えられるので、電気を使わない防寒を用意しておくとか、モバイルバッテリーを用意しておくのがいいと思う。また、積雪の多いところでは倒木などにも注意が必要で、それにより交通に影響が出ることも考えられる。
Q.特に都市部における大雪の影響は?
路面の凍結や、交通機関の運転の見合わせ、停電などが考えられる。また、物流がストップすることで、雪かき用品や食料が品薄になることも考えられる。
鉄道への影響予測を見ると、関東、甲信、東海の在来線は10日だけでなく11日まで影響が続くかもしれない。
高速道路への影響予測は、こちらも11日になっても関東、甲信、東海エリアは影響が続く可能性がある。雪が止んだ後も影響が続くおそれがあるため注意が必要だ。
Q.雪が降った翌日、11日の影響はどうなりそう?
10日から11日の朝はずっと気温が低い予想になっている。路面の状態が悪くなっていることが考えられるので、鉄道の運休や遅延のおそれがある。雪で倒木や停電があった場合は復旧に時間がかかるかもしれない。
また、11日からしばらくは最低気温が0度前後、最高気温も平年以下の日が続く予想となっている。特に日陰の道などはしばらく路面の悪い状態が続きそうなので、雪の後も何日かは注意が必要。前回も、雪の後に何日か経っても路面がバリバリしているところがあった。
13日と14日はまた雨や雪の予想になっているが、これは別の南岸低気圧がまた近づいてくる予想になっている。少し先なので予想は変わる可能性もあるが、こまめに最新情報を確認してほしい。
Q.どうしても外出しなければいけない場合に気を付けるべきポイントは?
まず、滑りにくく歩きやすい靴を履くこと。焦ると転びやすいので、時間に余裕を持つことも大切。そして、「湿った雪」なので、傘があると良さそうだ。
東海の平地では、午後は雨になるところが多い予想になっていて、関東も海沿いなどは雨になる予想になっている。電車の人は、積雪が増える前になるべく早く帰るようにする。また、帰れなくなった時の対応、職場に泊まったり早めにホテルを予約しておくなども考えておいたほうがよいと思う。そして、モバイルバッテリーも忘れずに。
車はなるべく運転せず、どうしても運転する場合は冬タイヤを準備しておくこと。自転車もなるべくやめたほうがよいと思う。(ABEMA/『アベマ倍速ニュース』より)
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