最後の切り番で、2分間の大長考。KONAMI麻雀格闘倶楽部の佐々木寿人(連盟)が、その表情と選択でファンを熱狂させた。
起家から渋谷ABEMAS・多井隆晴(RMU)、赤坂ドリブンズ・村上淳(最高位戦)、TEAM雷電・萩原聖人(連盟)、佐々木の並びでスタートしたプロ麻雀リーグ「大和証券Mリーグ2021」2月22日の第1試合、オーラスでのことだった。3着目の多井が鳴きを駆使してテンパイする中、2着目の村上がリーチ。多井の待ちはカンチャンでの5筒、村上の待ちは単騎での3索だった。多井の河には2筒・8筒が捨てられており、5筒は中筋。なんとかくぐり抜けてきた佐々木だったが、最後のツモで危険牌と思しき7索を引き寄せてしまった。
この時点で佐々木は持ち点4万1200点でトップ目。ここでどちらかに放銃すればトップ目から陥落する危険性がある。「これ、5筒がめちゃくちゃ危ない」。手の中では5筒が浮いている、且つ他に安全牌がないだけに、いよいよ当たり牌が捨てられるのか。解説者の渋川難波(協会)が心配する中、佐々木は長考に入った。普段は即断即決の男。それだけに渋川が「こんな長考、二度と見られない」と興奮すると、ファンからも「レア大長考」「珍しい」「魔王が長考」とコメントが殺到した。
結果、考え抜いた末に放銃を回避してトップ目を死守した佐々木は、勝利者インタビューで5筒切りを「20%考えた」と告白。「応援して下さる皆さんには、かなりヒヤヒヤさせたんじゃないかな」と苦笑いしたが、ファンは「よく耐えた」「いいもの見た」「これは寿人の名試合」「ベストバウトまである」「めっちゃ面白かった」と絶賛の様子で、目を細めた熟考の姿に「長考の顔、色気がすごい」「激レアの長考イケメン」とすっかり魅せられた者もいたようだ。
※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会
◆Mリーグ 2018年に発足。2019シーズンから全8チームに。各チーム3人ないし4人、男女混成で構成され、レギュラーシーズンは各チーム90試合。上位6チームがセミファイナルシリーズ(各16試合)、さらに上位4位がファイナルシリーズ(12試合)に進出し、優勝を争う。
(ABEMA/麻雀チャンネルより)








