ロシア兵の自撮りも…ウクライナ侵攻から見える“情報戦”にひろゆき氏「軍が何かやらせてるという考えは陰謀論」
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 ロシア軍の侵攻によって、非常事態が続いているウクライナ。ウクライナの首都・キエフでは、地下鉄の駅などに民衆の多くが避難している。

「民衆がたくさんここで寝泊まりをしています」(Kaoruさん)

 暗闇の中、止まっているエスカレーターをひたすら下ること、およそ2分。動画には、地下鉄の駅へと避難してきた民衆たちの姿が映っている。撮影したのはロンドン在住のジャーナリスト・Kaoruさんだ。

【映像】地下に逃げている首都キエフの住人たち(5:40ごろ)

 ロシア軍の急速な侵攻に、ウクライナのゼレンスキー大統領は国民総動員令に署名、18歳から60歳の男性市民を防衛のため動員すると発表した。

 しかし、侵攻の一方、SNSを通じて「ロシア軍の行動が筒抜けになっている」という声もある。

 軍事アナリストの小泉悠氏は、ニュース番組『ABEMA Prime』の取材に対し、今回のロシア軍の特徴について「ロシアでTikTokが流行していて、部隊の動きなどが次々と投稿されている。ロシアは情報戦で“偽装”を重視してきたが、今回はスマートフォンの位置情報からグーグルマップで『部隊が川に橋を架けた』と判明した例もあった。秘密裏に軍事力を展開するのが難しい時代になっている」とコメントを寄せた。

ロシア兵の自撮りも…ウクライナ侵攻から見える“情報戦”にひろゆき氏「軍が何かやらせてるという考えは陰謀論」

 これに、ネット掲示板『2ちゃんねる』創設者のひろゆき氏は「軍の意図は、ほぼないのでは」と推察する。

「本当に(戦争を)やるのであれば、携帯を取り上げればいいが、戦争することも(軍が)ロシア兵に言っていなかった。『ひとまず国境沿いの訓練だ。だから携帯はそのまま持っていて』と。その状態じゃTikTokも見るし、Googleマップにも繋がっているだろう。軍が何かをやらせているという考えは陰謀論なのではないかと思う」

「ロシアが本気でやるのであれば、兵隊のネットも繋げなくさせて、ウクライナのネットワークを閉じたり電力を止めたり、いくらでもできるのに、情報のコントロールができていない」

 また、冒頭のKaoruさんとやり取りしているジャーナリストの堀潤氏は「現場でネットは当たり前に使われている」と話す。

「Kaoruさんの友人の妹さんが(ロシア軍の侵攻が始まる前に)北の街に出かけて行ってTinderを開いた話を聞いた。Tinderの検索距離を50kmに拡大したら、そこには同い年くらいのロシア人の男の子たちが何人もいて、プロフィールで軍歴があることも分かった。そういうことも、侵攻前は笑い話のように共有されていた。逆にそれを見て『同じ若者なんだな』と思ったと。意図的に情報戦をしているというよりも、等身大の若い兵士たちがそこにいるということ。インターネットを当たり前に使って、今日もロシア兵の自撮りがSNSに流れていた。そういう時代なんだなと感じる」

ロシア兵の自撮りも…ウクライナ侵攻から見える“情報戦”にひろゆき氏「軍が何かやらせてるという考えは陰謀論」

 番組にはロシアに詳しい、上智大学教授・元防衛省防衛研究所主任研究官の湯浅剛氏がスタジオに生出演した。堀氏は「ロシアメディアがウクライナの国内の情勢など伝えるとき、必ず後にクレジットがついている。『これはロシア本土にある法人によって管理・配信されているものだ』と。この注意書きが必ず付けられてSNSに投稿されている。これはどういうことか」と湯浅氏に質問。湯浅氏は「これは最近からだと思うが、ロシアで外国エージェントを統制する法律ができた。国産メディアなのか、政府系なのか、あるいは外国エージェントとして指定されている機関か。そのあたりの区別が明確になってきている」と説明した。

 ロシア系メディアについて「すごく考えさせられながら読んでいる」と話す堀氏。堀氏は「資金源がどこなのかを考えた上で、どう情報発信がされているか。8年前のウクライナの政変の時には、民主派の皆さんのメディア人たちが公共放送を謳ったメディアを立ち上げた。僕も応援していたが、後になって、EUの大使館経由で資金がいくつか入って、メディアを支えていたことを知った。我々が情報を見るとき、コメンテーターの意見の濃淡の話ではなくて、どこからどういう関わり、人脈、バックグラウンドで、情報が出ているのか。それを知ることが必要になっている。コメンテーターがどういう背景を背負って語っているのか。そこに注目するべきだ」と語った。

ロシア兵の自撮りも…ウクライナ侵攻から見える“情報戦”にひろゆき氏「軍が何かやらせてるという考えは陰謀論」

 ジャーナリストの佐々木俊尚氏は「今回、なぜかアメリカが事前の諜報情報というか、どこにロシア軍がいるみたいな情報をものすごく積極的に流していた。あれは一体なんだったのか」と疑問を述べる。「(アメリカから)軍をウクライナに派遣するわけにもいかないので、せめて情報だけでも提供しようかと思ったのか。あるいはその情報をもとにアメリカの正当性や、諜報能力の高さを示して、世論を喚起するような、裏側の狙いがあったのかもしれない」と推察した。

 これに湯浅氏も「なんとも言えないが、あえてアメリカなりの情報を開示することで、自分たちの判断の正しさを示したかったのだろう」とコメント。番組司会の平石アナウンサーも「そこはすごく正確だった。数日前から数日後に(ロシア軍の侵攻が始まる)と言っていた」と振り返った。

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 緊迫した状況が続くウクライナ。ネット社会になり、さまざまな報道が飛び交う中、偏った情報やフェイク映像などに惑わされないよう、注意が必要だ。(『ABEMA Prime』より)

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