何度味わっても、この味は格別だ。プロ麻雀リーグ「大和証券Mリーグ2021-22」3月4日の第1試合、KADOKAWAサクラナイツ・堀慎吾(協会)がトップを獲得。レギュラーシーズン突破へ一縷の望みを持つ、赤坂ドリブンズ・鈴木たろう(最高位戦)との条件戦を制し、勝利者インタビューでは勝利の美酒を味わうように、しみじみと試合を振り返った。
この日の堀の仕事は最悪でも3着以内に入り、鈴木より下の着順を取らないこと。試合はKONAMI麻雀格闘倶楽部・伊達朱里紗(連盟)、EX風林火山・勝又健志(連盟)、鈴木、堀の並びで始まった。
東1局に鈴木が満貫をツモ、堀はライバルに先行を許してしまう。堀の反撃は東3局2本場。すでに4万点近くまで点棒を集め、さらなる加点を目指す鈴木の親番の局で、堀は第1ツモの有効牌により早くもイーシャンテンとなる。鈴木がマンズのホンイツを目指し仕掛ける中で、堀は3巡目にテンパイ。六・九万待ちで勝負に出た。12巡目、高目のドラ六万をツモり、リーチ・ツモ・平和・赤・ドラ・裏ドラの1万2000点(+600点)を獲得。鈴木に親被りをさせて、一撃で逆転を決めた。
親番の東4局はダブ東をポン、伊達の先制リーチにも、場況の良いカン8索で押し返す。これを伊達からロン、2900点を入手した。この局、堀は序盤からソウズの上に照準を絞っており、攻守のバランスに優れた会心のアガリとなった。堀自身も試合後に「至極の一局」に選び、また解説の河野直也(最高位戦)も「押し引きのバランスがお見事ですね!」と絶賛していた。
南3局、ライバル鈴木の親番で堀は平和・ドラ2をテンパイすると、これをダマテンのままツモって5200点の加点。鈴木にオーラス跳満条件を突き付けて、大差でゴールイン、今期9勝目を挙げた。
インタビューでひとしきり試合を振り返った後は、チームメイト内川幸太郎(連盟)の新刊「勝てる麻雀をわかりやすく教えてください!」を手に取り、慣れた口ぶりでPRした。ファンへ向けて最後は「セミファイナルへ向けて、一つでも上の順位を狙っていけるように、チームのみんなで頑張っていくんで、引き続き応援よろしくお願いします!」と深々と頭を下げた。
淡々と話しながらも、自ら掴み取った勝利の味は格別とばかりに、満足げな笑顔を浮かべた堀。ファンからは「堀さん最高!!!」「トップおめでとうーーー さすがです」とエールが飛び、またアガリ4回、放銃0回の内容に、解説の河野は改めて「パーフェクトですね」と激賞していた。
【第1試合結果】
1着 KADOKAWAサクラナイツ・堀慎吾(協会)4万1600点/+61.6
2着 赤坂ドリブンズ・鈴木たろう(最高位戦)2万4700点/+4.7
3着 EX風林火山・勝又健志(連盟)2万3600点/▲16.4
4着 KONAMI麻雀格闘倶楽部・伊達朱里紗(連盟)1万100点/▲49.9
※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会
◆Mリーグ 2018年に発足。2019シーズンから全8チームに。各チーム3人ないし4人、男女混成で構成され、レギュラーシーズンは各チーム90試合。上位6チームがセミファイナルシリーズ(各16試合)、さらに上位4位がファイナルシリーズ(12試合)に進出し、優勝を争う。
(ABEMA/麻雀チャンネルより)








