将棋の順位戦B級1組の最終13回戦が3月9日に行われ、稲葉陽八段(33)が郷田真隆九段(50)に勝利、今期の成績を9勝3敗としA級復帰を決めた。同組トップは10勝2敗の藤井聡太竜王(王位、叡王、王将、棋聖、19)だったが、これに次ぐ成績を収めたことで、昇級条件となる上位2人に入った。
【中継】順位戦 B級1組 13回戦 藤井聡太竜王 対 佐々木勇気七段
相掛かりで始まった一局は、中盤まで形勢互角の息詰まる勝負になったが、少しずつポイントを稼ぎ出したのは稲葉八段。攻め合いになった後でも玉頭からの攻め、さらには馬が攻防に活躍しリードをさらに拡大すると、金銀4枚でしっかり自玉を固め、逆転の隙を与えない快勝だった。
稲葉八段は前半6戦で3敗するなど、昇級争いから大きく出遅れたと見られたが、そこから挽回し後半6戦は全勝。名人挑戦の経験もある実力者が、窮地から底力を見せた。
(ABEMA/将棋チャンネルより)