「かぐや様は告らせたい」（以下、「かぐや様」）は、赤坂アカ氏の同名漫画を原作としたTVアニメ。名家の子息などのエリートが通う偏差値77の名門高校・秀知院学園の生徒会に所属する、会長・白銀御行と副会長・四宮かぐやの恋愛模様を中心に、周囲の面々を巻き込んだ人間関係を、時にコミカルに、時にシリアスに描いたラブコメディだ。
【放送】かぐや様は告らせたい-ウルトラロマンティック- #1
両想いであるはずの御行とかぐやが、無駄に高いプライドが邪魔をして恋心を認めることができず、互いに「告らせる」ため知恵を絞って奮闘するこじれたラブストーリーが話題を呼んで、TVアニメはこれまで２期にわたって放送。2022年４月からは第３期の放送も予定されている。
そこでこの記事では、四宮かぐや役の古賀葵（こが あおい）と、白銀御行を演じる古川慎（ふるかわ まこと）にインタビューを実施。キャスト陣の熱演に注目し、ほかの声優の印象に残っている演技についてうかがった。
――キャスト各位の卓越した演技も「かぐや様」の魅力の１つですが、これまでの収録で「スゴイ！」「大変そう！」など、ほかの声優さんの演技で印象に残っているものはありますか？
古賀：それについては、会長がすごいなといつも思っておりまして（笑）。
古川：ありがとうございます（笑）。
古賀：何かこう、千花ちゃんと一緒に特訓したりする回でも、彼はすごく真面目なんですけど傍から見るととんでもない状況になっていたり、そういったコメディ要素がたくさん詰まったシーンとか。あと、第２期は特にそう思ったんですけど、生徒会選挙の話とか、石上くんを助ける話など、会長が後輩たちを引っ張っていくシーンが多かったので、本当にすごいなと思っています。
そこは（伊井野ミコ役の富田）美憂ちゃんも、（石上優役の）鈴木（崚汰）くんも、絶対言うと思うんですよ、どこが印象的だったか聞かれたら。それくらいキャストのメンバー内でもキャラクターの立ち位置としても、古川さんと会長には引っ張ってもらっているなという感覚がすごくあります。カッケーなと思いながら背中を見ておりました（笑）。
――だそうですが、いかがですか、古川さん？
古川：あのー、今ボロボロなんで、もう何とも言えないんですけど（笑）。
古賀：どこがですか（笑）。
古川：いや、自分がそう思うのには理由があって、それが古賀葵なんですよ（笑）。と言うのも、恐ろしいなと思うのが第１期の最終話で「花火の音は聞こえない」というエピソード、いやその前の話のＣパートだったかな。そのあたりのお芝居から、彼女の持っている没入感がとんでもなく深いところに行っていて、その当時からすごいなと思っていたんです。
「花火見たかったな」と泣いて悲しんでいるところとか、古賀さんのお芝居が役に入りすぎていて、そこに並び立たないといけないというプレッシャーを毎度感じているんですよ。
古賀：何をそんな、何をそんなおっしゃるんですか（焦）。
古川：いやいやホントに。で、どうにかこうにかここまでやってこれているわけなんですけど、第１期、第２期、第３期と、期を追うごとに没入感が深くなっているんですよ。何でもないシーンでもえらい没入しているというか、これが正解だと思えるようなお芝居をしてくれているので、しっかり釣り合うようなお芝居をしていかないと会長を描き切れないんですよ。そこに関してはとんでもないなと思っています。
――そうですね、ガラケーを落として泣いたシーンはすごかったです。でも、第２期はその後、まさかの「何回でもシコシコしてよくてでも最低一回はシコシコしなきゃいけなくて限界に達した人が負けっていうゲーム！」終わりだったので、振り幅がすごいなという印象が強くあります。
古川：そこが「かぐや様」っぽいところかなと思っています。いいですよね、そういうの。湿っぽく終わらせない、みたいな。
――そうですよね。そういう意味では、原作を知っている人でも「第３期はどのエピソードを使ってどう終わらせるんだろう」と気になっているかもしれません。
古賀：確かに、オリジナルなシーンも結構入っていたりしますし。いえ、ストーリーは原作通りなんですけど、絵のオリジナリティというか、ここをこういう風にするんだ、と驚かされるところが結構あって。それはこれまでもあったんですけど、第３期がどうなっていくのかは楽しみですね。
古賀は「古川さんに引っ張ってもらっている」と語り、古川は「古賀さんの没入感がすごい」と瞠目。やはり、お互いにメインを張る相方であるからこそ、相手の演技が気になるようだ。彼らが2022年４月から放送が始まる「かぐや様」第3期でどんな演技を見せてくれるのかに期待したい。
(C)赤坂アカ／集英社・かぐや様は告らせたい製作委員会
