これぞプロの手順、勝つために考え抜き、たどり着いた最終形だ。プロ麻雀リーグ「大和証券Mリーグ2021-22」3月10日の第1試合、渋谷ABEMAS・多井隆晴（RMU）と赤坂ドリブンズ・丸山奏子（最高位戦）がリーチでぶつかり合い、その美しい手順や気迫あふれる表情に視聴者が盛り上がった。
南1局、多井は早々に2メンツが完成し、リーチを目指せる形となっていた。また丸山は4巡目にタンヤオや七対子、さらには役満・四暗刻まで目指せる好材料を抱えていた。
多井は5巡目に好形変化の種である四万を切り、ペン七万を固定。山に残っていると読んだこの牌は、その考え通りしっかり3枚残っていた。続いて丸山は7巡目に四暗刻を諦め、七対子一本に絞って暗刻の2筒を打ち出す。これに解説の土田浩翔（最高位戦）は「キレ味のある一打ですね」と高く評価した。
9巡目、多井が狙いのペン七万を引き入れ、絶好の4・6・7筒待ちでリーチをかけた。これに実況の日吉辰哉（連盟）は「これでアガれなかったことないですね、美しい」と評し、土田も「美しい手順ね」と共感した。視聴者からも「ほんと綺麗な手順」「これは上手すぎる」「完璧な場況読みと手順だ」とコメントが連投された。
このまま好きにはさせまいと、11巡目に丸山が七対子をテンパイ。ドラの8索待ちでお追っかけリーチを敢行した。これにはファンも大興奮し「決めてくれーー！！」「まるこ勝て！！」「まるこの勝利が見たい」「見事な追っかけリーチ」と声援が飛び交った。このドラ、山には残り2枚。多井の待ち牌も同じ数で、勝負の行方はまったくわからない。視聴者は固唾を飲んで、決着を見守る。結果、12巡目に多井が6筒をツモ。リーチ・ツモ・一盃口・赤・裏ドラの8000点を手に入れた。山にある牌を的確に読み、不要牌をミスなく処理した末のアガリに土田は「見事なアガリ方でしたね」と絶賛した。
また、敗れはしたが、1カ月半ぶりの登板だった丸山の戦い方もまた秀逸。特に暗刻の2筒を1枚切って、七対子に決めた場面などは非常に難易度が高い。まさにトップクラスの技の共演、美麗手順のリーチ対決を見届けた視聴者は、その後もしばらくこの局についてコメント欄を賑わせていた。
※連盟＝日本プロ麻雀連盟、最高位戦＝最高位戦日本プロ麻雀協会、協会＝日本プロ麻雀協会
◆Mリーグ 2018年に発足。2019シーズンから全8チームに。各チーム3人ないし4人、男女混成で構成され、レギュラーシーズンは各チーム90試合。上位6チームがセミファイナルシリーズ（各16試合）、さらに上位4位がファイナルシリーズ（12試合）に進出し、優勝を争う。
（ABEMA／麻雀チャンネルより）
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