将棋の叡王戦本戦トーナメント2回戦が3月12日に行われ、出口若武五段(26)が斎藤慎太郎八段(28)に94手で勝利し、ベスト4進出を果たした。
【中継】叡王戦本戦トーナメント2回戦 斎藤慎太郎八段 対 出口若武五段
プロデビューからまもなく丸3年を迎える出口五段は、今年度の勝率が7割を超える好調さを、そのまま名人挑戦者である斎藤八段にぶつけることに成功した。斎藤八段の先手で始まった一局は、角換わりから両者ともに腰掛け銀を採用。プロ間でもかなり研究が進む戦型ではありつつも、トップ棋士がさらに深く研究する流行の戦いになった。
両者ともに想定範囲内の戦いでもあったのか、正午からの昼食休憩までに57手目まで進行。早いテンポで進むと、午後に入り桂損していた出口五段から積極的な仕掛けが入り、ここから形勢が揺れ動くことに。一度は斎藤八段が有利かと見られたが、斎藤八段が1時間近い長考に入ったあたりから形勢が今度は出口五段に触れ始め、ここから一気に出口五段ペースに。ここを勝機と見るや、攻めのスピードで圧倒し快勝を収めた。
叡王戦の本戦トーナメントは、段位別の予選を勝ち抜いた12人と前期ベスト4以上の4人、合計16人で行われ、優勝者が現タイトル保持者の藤井聡太叡王(竜王、王位、王将、棋聖、19)への挑戦権を得る。
(ABEMA/将棋チャンネルより)