
ボートレースのSG(スペシャルグレードレース)の1つ、ボートレースクラシックが3月21日、長崎・大村ボートで行われ、1号艇の遠藤エミが初優勝、賞金3900万円を手にした。女子レーサーがSGを制するのは、SGレースが始まってから約70年の歴史で、初の快挙だ。
女子レーサーがSGに優出したのは史上3人目、のべ4回目だったが、準優11Rを逃げ切りで圧倒した遠藤は、初の優勝戦進出を決めるとともに1号艇をゲット。悲願の初制覇に万全の態勢を整えていた。遠藤は過去36回の優勝を果たしたが、GIではオール女子で優勝が2回。SGは今回で28回目の出場だった。落ち着いてスタートを切った遠藤は、1マークからトップに立つと、その後の伸び足もよく早々に独走。2番手以下を大きく引き離す快走での完勝だった。
SGレースは1953年に「第1回全日本選手権」(現ボートレースダービー)に始まり、現在では年間8競争が行われ「8大競争」とも呼ばれている。女子レーサーは過去2人が計3回、優勝戦に進出していたが、結果は5着1回、6着2回だった。
現在、ボートレーサーは1586人で、うち女子は240人。SGレースの出場にはそれぞれ選考基準があり、トップクラスの男女52人(グランプリを除く)が出場する。
◆遠藤エミ 1989年2月19日、滋賀県出身。選手登録は2008年3月20日の102期生で、デビューは同年5月6日、びわこ。通算成績は出走3215回、1着870回、優勝37回、獲得賞金4億6000万円。過去の表彰は優秀女子選手(2017年、2021年)。


